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立正安国論14

2025-02-22 07:58:00 | 日記
災難の起こる本源は法然の選択にあるといわれたので、客はことに顔色を変えていうには、わが本師釈迦文が浄土の三部経を説きたまいて以来、次のように聖僧が出現して念仏を称えているのであってけっして法然が悪かったり、独断しているのではない。すなわち曇鸞法師は中観論等講説を捨てて、一向に浄土念仏に帰し、第二祖道綽禅師は、涅槃の広業を閣いてひたすら念仏の西方浄土往生の願行を弘め、善導和尚は雑行を抛って、専修念仏を立て、慧心僧都は諸経の要文を集めて念仏を
宗とせられた。弥陀仏を貴び

重んずることは、まことにもってこのとおりである。またその功徳によって往生した者は、どれほどあるだろうか、数えきれないであろう。
 なかにも法然上人は幼少のとき天台山へ上り、法華経の奥義たる天台、妙楽の六十巻の書を読み、さらに八宗の教義を究め、つぶさにその大意を得られた。そのほか一切の経論を七回も反復して読み、仏教の教義を述べた章琉や歴史に関する伝記類を一切見きわめて、その智慧は日月にひとしく徳は中国念仏の開祖たち以上と仰がれた。
このようであったけれどもなお
聖道門の天台流では出離証道に迷って悟ることができなかった。

        続く

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