勤めていた旅行会社に在籍中から、北欧やドイツの環境に対する取り組みが進んでいることについては、自然と聞き及んでいました。
一営業マンとして、少しでもお客様に有用な情報を…と心掛けていた私は、業務知識を増やす目的で環境や北欧に関する資料やセミナーなど、積極的に触れるようにしていました。
ことの発端は一冊の本でした。高見幸子さんと鏑木孝昭さんの共著『北欧スタイル快適エコ生活のすすめ』(オーエス出版)です。環境に優しい生活というのは、制約が多く息苦しいものだと思い込んでいた私は、その思い込みをものの見事に否定してくれました。本の帯にはこうあります。
「人生は快適で楽しくなくっちゃ」
「エコ生活は、200年前の生活に戻るのではなく、
200年先の未来を先取りするのです。」
本の中には、たくさんの生活者の声や実例が登場します。帯に書かれたとおり、確かにそこで生活をしている人は、無理をせず、しかもその生活を楽しんでいるように思えるのです。例えばドイツのようにルールで決まっているから…ではなく、スウェーデンでは自分が選んでそうしている。そこは成熟した大人達の世界でした。これは驚きでした。目から鱗が落ちた気分になりながらも、どこか狐につままれた気分です。
もちろん日本との比較では、社会的なしくみや制度の違いもあります(本に登場)。それにしても…。この不思議な感覚は、心の中に引っかかることになりました。
一方で、2002年には南アでヨハネスブルグ・サミットが開催されました。1972年(私の生まれ年)の人間環境宣言、1992年のリオ・サミット、持続可能な社会という概念など、当時ほとんど知識のなかった私に、周囲の友人がいろいろと教えてくれました。
スウェーデン行きの持続可能な社会を視察するツアーがあることも知りましたが、仕事の都合でその年のツアーは見送らざるを得ませんでした。
さらに、雑誌エスクァイアで北欧の特集があり、ここには自分の知らなかった『エコ村』で楽しく生活する人々を知りました。
ますます関心は高まるばかりの日々が続き、2004年に持続可能なスウェーデン視察ツアーの開催を知りました。このツアーのプログラムには、都市よりも地方のコミュニティ訪問が重視されています。
縁があって自分が生まれた日本。何もアクションせずに、今の日本社会に文句を言うのは誰でもできる。自分にできることは何か。中途半端にはやりたくない、という思いから、家族の理解もあり会社を退職して、気になっていた北欧の「持続可能な社会への取組みとはどんなものか、実際を見てみよう」と決意しました。
実際には、プログラムにないところも視察すべく、自身でデンマーク視察を含めたスケジュールを組み立て約2週間の視察となりました。それがこのレポートです。一部スウェーデン語、デンマーク語のリンクなども貼ってますが、できるだけ関連する情報を紹介するよう勤めております。
もし、皆さんの考えや活動のお役に立てば幸いです。
なお、この視察については、仕掛け人のレーナ・リンダルさん、現地コーディネートをして下さったエーサム社の皆さん、その他大勢の現地の皆さん、そして日本のスカンジナビア政府観光局の方々に多大なる協力をいただきました。また資料として、スウェーデン大使を務められた藤井威さん、スウェーデン他各国経済に精通している神野直彦さん、そして(財)自治体国際化協会の資料(執筆小林剛宏さん)など、の執筆物を参考にさせていただきましたこと、ここにお礼申し上げます。
テレビ朝日 素敵な宇宙船地球号でのストックホルム特集
一営業マンとして、少しでもお客様に有用な情報を…と心掛けていた私は、業務知識を増やす目的で環境や北欧に関する資料やセミナーなど、積極的に触れるようにしていました。
ことの発端は一冊の本でした。高見幸子さんと鏑木孝昭さんの共著『北欧スタイル快適エコ生活のすすめ』(オーエス出版)です。環境に優しい生活というのは、制約が多く息苦しいものだと思い込んでいた私は、その思い込みをものの見事に否定してくれました。本の帯にはこうあります。
「人生は快適で楽しくなくっちゃ」
「エコ生活は、200年前の生活に戻るのではなく、
200年先の未来を先取りするのです。」
本の中には、たくさんの生活者の声や実例が登場します。帯に書かれたとおり、確かにそこで生活をしている人は、無理をせず、しかもその生活を楽しんでいるように思えるのです。例えばドイツのようにルールで決まっているから…ではなく、スウェーデンでは自分が選んでそうしている。そこは成熟した大人達の世界でした。これは驚きでした。目から鱗が落ちた気分になりながらも、どこか狐につままれた気分です。
もちろん日本との比較では、社会的なしくみや制度の違いもあります(本に登場)。それにしても…。この不思議な感覚は、心の中に引っかかることになりました。
一方で、2002年には南アでヨハネスブルグ・サミットが開催されました。1972年(私の生まれ年)の人間環境宣言、1992年のリオ・サミット、持続可能な社会という概念など、当時ほとんど知識のなかった私に、周囲の友人がいろいろと教えてくれました。
スウェーデン行きの持続可能な社会を視察するツアーがあることも知りましたが、仕事の都合でその年のツアーは見送らざるを得ませんでした。
さらに、雑誌エスクァイアで北欧の特集があり、ここには自分の知らなかった『エコ村』で楽しく生活する人々を知りました。
ますます関心は高まるばかりの日々が続き、2004年に持続可能なスウェーデン視察ツアーの開催を知りました。このツアーのプログラムには、都市よりも地方のコミュニティ訪問が重視されています。
縁があって自分が生まれた日本。何もアクションせずに、今の日本社会に文句を言うのは誰でもできる。自分にできることは何か。中途半端にはやりたくない、という思いから、家族の理解もあり会社を退職して、気になっていた北欧の「持続可能な社会への取組みとはどんなものか、実際を見てみよう」と決意しました。
実際には、プログラムにないところも視察すべく、自身でデンマーク視察を含めたスケジュールを組み立て約2週間の視察となりました。それがこのレポートです。一部スウェーデン語、デンマーク語のリンクなども貼ってますが、できるだけ関連する情報を紹介するよう勤めております。
もし、皆さんの考えや活動のお役に立てば幸いです。
なお、この視察については、仕掛け人のレーナ・リンダルさん、現地コーディネートをして下さったエーサム社の皆さん、その他大勢の現地の皆さん、そして日本のスカンジナビア政府観光局の方々に多大なる協力をいただきました。また資料として、スウェーデン大使を務められた藤井威さん、スウェーデン他各国経済に精通している神野直彦さん、そして(財)自治体国際化協会の資料(執筆小林剛宏さん)など、の執筆物を参考にさせていただきましたこと、ここにお礼申し上げます。
テレビ朝日 素敵な宇宙船地球号でのストックホルム特集
今後の活躍も期待してます。
コペンハーゲンに旅行とのこと、文末にいくつか役に立ちそうなサイトを紹介します。
まず宿泊ですが、環境に関心があればグリーンキーの認証を持つホテルがいいでしょう。お手頃価格であればMaritimeあたりがグリーンキーです。郊外で構わなければ農場に宿泊して、農家の方と家族のように食事をとることも可能です。この場合はデンマーク政府観光局に問い合わせて下さい。ちなみに私の場合はアクセス重視で市町舎の裏手の安ホテル(それでも1万円弱/泊)にしましたが、お薦めはできません。
次に交通ですが、無料のシティバイクはあまり期待しない方がいいかもしれません。ペダルブレーキの自転車は慣れないと載りづらいですし、サドルの高さが堅くて調節できないので、足の短い私は止めました(笑)。停車ポイントもキチンと把握しておかないと乗り捨てできないという事態になります。中にはサドルがなかったり、壊れている車輌もありました(管理側も大変です)。それから中央駅構内の案内は非常にわかりづらいです。自動券売機もありますが、英語の説明は皆無なので、必ず人のいる窓口(1ヶ所のみ)で購入して下さい。
見学ポイントですが、まず最初に中心部のラウンドラワーの展望台に行くと、市内の全体像が掴めます。遠くに洋上風力発電の羽が並んでいるのも、かろうじて見ることができます。デザインに興味があれば、デンマーク・デザインセンターがいいでしょう。2004年初夏に改装したばかりです。私は入る時間ありませんでしたが、王立図書館もデザインや市民の生活を覗くにはいいと思います。市内のエコ村クリスチャニアは、ちょっと特殊なので行く必要ないです。オアスン海峡橋の対岸マルメ市は絶対のお薦めです。コペンハーゲンとの違いを大きく感じることができます。
最後に食事ですが、ガイドブックに必ず登場する運河沿いのレストランでの食事は優雅でお薦めします。下に紹介するものは政観の資料に出ていた店です。
北欧NAVI(株式会社 インターシフト、サスティナブル・ライフデザイン研究所制作)
http://www5.hokkaido-np.co.jp/syakai/recycle/example7.html
テクニカルビジット・コペンハーゲン&マルメ(様々な分野の行政施策が掲載)
http://www.tvcph.dk/mainframe.php
ワンダフル・コペンハーゲン(観光全般)
http://www.woco.dk/
マルメ(観光全般)
http://www.malmo.se/
コペンハーゲンなるほどガイド(JIM Inc.制作)
http://hokuouls.com/navi/navi.html
グリーンキー、エコホテルの基準
http://copenhagen.japanese-guide.com/
環境情報センター(環境省の施設。環境資料の閲覧ができるらしい。クリスチャンハウン側建築協会?の建物そばですが、必見ではありません。)
http://www.frontlinien.dk/ukindex.asp
マルメ市立図書館(スカンジアビア最大、必見)
http://www.malmo.stadsbibliotek.org/search*swe/
レストラン「Caphorn」(オーガニック食材)
http://www.caphorn.dk/English/resturanten.shtml
クローバーマーケン地区(Klovermarken)URLなし。
コペンハーゲン市心部のクリスチャンハウンの外堀とクローバーマークスストリートの間の7000m2の敷地に、自然を活かした遊び場を設置して子供たちに水の性質やエネルギー、大地の養分、動植物の生態などへの理解を深めさせたり、自然素材を使った工作・料理・クラフト教室を開催したり、教師や職人を対象にした専門的な造園・デザイン等のトレーニングコースを設置し情報提供を行う等、環境教育の発信基地として注目を集めています。
デンマーク王立図書館、工芸館、ルイジアナ美術館、マルモの街並み等々、スカンジナビアのモダンデザインにどっぷり漬かった4日間でした。建築や家具職人には必見のまちですね。ところで、SASは環境にやさしい航空会社といわれているらしいですが何故?乗っただけではよくわからなかったので、ご存知であれば教えて下さい。
ご質問のSASについてですが、多分搭乗しただけではわからないと思いますが、実は燃料に石油ではなくバイオ燃料を使用、機内食に使用するプラスチック容器は全て生分解可能プラスチックを使って…というのは嘘ですが、会社外部に多くを依存する航空会社としては、なかなか自社だけでは解決できない難しい立場です。
冗談はさておき、Eチケット導入でペーパーレス(ごみ削減)を図ったり、機内食のカトラリーがスチール(プラスチックだとごみになる)など他の航空会社でも取り組んでいる一般的なことや、スタッフの環境意識は高いように思います。
空港ラウンジなどはまるで自宅のようなデザインで、かなり特徴的です。
SASの慈善活動
http://www.flysas.co.jp/index.cfm?category=7&SubCat=99
SASのビジネスクラスラウンジ(私には縁がないけど…)
http://www.flysas.co.jp/index.cfm?category=5&SubCat=52
SASの宣伝
http://www.visitscandinavia.or.jp/html/rsc/rscsite.html
おまけですが、スカンジナビア政府観光局による北欧全体の環境事情
http://www.visitscandinavia.or.jp/html/tv/tv3_site.html