エスカレーターの緊急停止

過去に何度か「エスカレーターの緊急停止」に遭遇したことがある、と書いてきたが、その顛末は書いたことなかったな～ということで、当時のことを。

熊本から広島に戻った時のこと。
JR広島駅から可部線で大町駅まで行き、アストラムラインに乗り換えるというのが私の定番だった。
持っていた荷物はボストンバッグと肩掛けのバッグ。
実家からの戻りなので、最低限のものしかなかったが（他のは全て宅配便）。

前のステップにボストンバッグを置いて、エスカレーターで上がっていたら、突然エスカレーターがガクン！と止まった。
手すりは持っていたのだが、慣性で身体は前のめりになった。
前のステップはちょうど脛のあたりにふちがあるため、そこに激突。
私より上段や下段にいる人たちもみんな同じような状況だった。
何が起きたのかよく分からず、「何、何？」とプチパニック。
エスカレーターが止まったのだと分かったがなんで止まったのかは分からなかったが、一人の男の子（5歳くらい）がピューっと逃げて行ったのは見た。

「大丈夫ですか～！？」

エスカレーターの乗り口から駅員さんが声をかけてくれた。
特に大けがした人もおらず、駅員さんの指示でみんな止まったエスカレーターを歩いて上って行った。
全員が上り終えたら、駅員さんがエスカレーターを再始動させていた。

5歳くらいの男の子が逃げる前にいた場所を見てみると、「緊急停止ボタン」らしきものがあった。
ここを力任せに蹴飛ばしたらしい（という話が聞こえてきた）。
誰も大きなけがをしなかったから良かったようなものの、これで誰かが救急車を呼ぶような事態になっていたらどうなっていたのだろう。
それに、上りエスカレーターだったからこの程度で済んだけど、もしこれが下りのエスカレーターだったら？
後で冷静になると恐怖だけが襲ってきた。

緊急停止はこの時しか経験していないし、いつも緊急停止の可能性を頭に入れているわけではないけど、ふとした拍子に恐怖は蘇る。
絶対に遭遇したくないもの。特に下りエスカレーターでの緊急停止。
上りでもあれだけ怖かったのだから、下りだったら…。
絶対に嫌だっ。