ホーリーの日々

一時の感情

母が思い出したように、お話することがある。

叔父(母の弟)のお友達のことだ。

のちに、テレビやニュースで大事件として報じられたこと。

叔父は、
そのお友達&もう一人のお友達を含む、
3人でいつも仲良くしていたそうだ。

母も弟のお友達ということで、日頃からよく目にしていたようだ。
その子は、お相撲さんのような体型で、
いつもニコニコして愛想が良くて大人しい男の子!
という印象が残っているらしい。

ところが、、、
ある日のこと、問題となる事件は起こった。

そのお友達御父様愛人殺害してしまったのだ。

実は、御父様には2つの家庭があった。
このことは事件が起こる日まで、
子供達も一切、知らされてはなかった様子。

御父様は、その愛人別れ話をする中で討論となり殺害に到った!とのこと。

殺害後、逮捕されると、
マスコミが自宅を取り囲んで大変だったらしい。
こんな状況なので、
お子さん達は、学校もお休みすることになった。

事件を起こした本人は、警察が守ってくれる。
でも、残された家族は、一般社会で晒され続け、
殺人者の家族というレッテルを貼られて、
この先を生きて行かねばならないのだ。

事件を知り、
叔父は、お友達のことを心配していた。

すぐにでも駆けつけたかったらしいが、
野次馬のように思われるのも嫌だし、、
ということで、
叔父父親(母方の祖父)に相談し、
当面の間、そっと見守っていよう!と。

で、2ヶ月後、叔父お友達の所へ誘いに行き、
家に来られたそうだ。

お友達本人には何の罪もないんだから、
祖父母母の兄弟も事件のことには触れず、
以前と変わりなく接したらしい。

この日のこと、お友達は今も覚えてくれてるようで、
祖父のお葬式の日、祖父の遺体に語りかけて下さって、
「こんな僕を普通に迎え入れてくれて嬉しかったです。
本当にありがとうございました」と、
涙ながらに感謝の気持ちを伝えてらしたのが、
私の中では衝撃的だったことを覚えている。

話を戻して、、、と。
母は、そのお友達を2ヶ月ぶりに見て、
一瞬、誰だか分からなかったそう。
あの大きな身体がだけになって、
玄関に立ってらしたの!と。

想像だが、過度のストレスショックで、
お食事も喉を通らなかったんだろう。

この時、母はお友達御父様へ怒りを抱いたようだ。
子供をこんな姿になるまで追い詰めるなんて、、、と。

親の愚かな行動のせいで、
それまでの超お坊ちゃまから殺人者の息子に、、、
一気に急転落してしまったのだ。

そりゃ、息子が痩せ細るのも無理ないよね?

一時の感情で過ちを犯して、
自分の人生のみならず、家族の人生までをも棒に振って、
何とも思わないのかな?

本来、家族を守るべき立場の存在でしょう?
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