□本日落語一席。
◆桂慶治朗「月並丁稚」(NHKラジオ第一『NEXT名人寄席▽ネクストメイジン』)。
東京渋谷NHK放送センターCR505スタジオ、令和5(2023)年12月7日収録※2024年1月27日OA。
ちょっとめずらしい噺である。2011年以後で聞いたのは今日が初。それ以前だと、記録上だが、2009年に桂吉坊(新ABCホール、2008年7月9日/「なみはや亭特別興行」第四日※ABCラジオ『日曜落語なみはや亭』)、2008年に桂ちょうば(NHK大阪放送局テレビ第2スタジオ、2007年3月22日/「若手精鋭落語会」※NHK大阪放送局『上方演芸ホール』)の二席のみ。
内容はどう見ても、東京落語『粗忽の使者』との相関関係があると考えられる。ふつうこういった場合は、上方のネタが東京に移ったと考えるのが一般的だが、川戸貞吉『落語大百科』によると、東京落語「粗忽の使者」は「円朝以来三遊派の噺とされてきたのだそうだ」とある。
してみると、「粗忽の使者」は、三遊亭圓朝のときから東京では上演されていたということになる。それでも、上方種が否定されるわけではないだろうが、東京のほうがとても古くから演じられ、彼の地にしっかり定着した落語だということは確実に言える。現在でも、上方の「月並丁稚」が演じられるより数倍も多く、「粗忽の使者」は上演されている。
上方「月並丁稚」の歴史を調べるほうが何かわかるかもしれない。安直にわかることでは、三代目桂春團治が古い演者としてわかるということくらい。今後の宿題としておきたい。
なお、今回聞いた慶治朗の一席は、三代目春團治とは異なる落げだった。また、近々聞くことになるだろうが、桂福丸も先月の「NHK上方落語の会」でこれを掛けている。
◆桂慶治朗「月並丁稚」(NHKラジオ第一『NEXT名人寄席▽ネクストメイジン』)。
東京渋谷NHK放送センターCR505スタジオ、令和5(2023)年12月7日収録※2024年1月27日OA。
ちょっとめずらしい噺である。2011年以後で聞いたのは今日が初。それ以前だと、記録上だが、2009年に桂吉坊(新ABCホール、2008年7月9日/「なみはや亭特別興行」第四日※ABCラジオ『日曜落語なみはや亭』)、2008年に桂ちょうば(NHK大阪放送局テレビ第2スタジオ、2007年3月22日/「若手精鋭落語会」※NHK大阪放送局『上方演芸ホール』)の二席のみ。
内容はどう見ても、東京落語『粗忽の使者』との相関関係があると考えられる。ふつうこういった場合は、上方のネタが東京に移ったと考えるのが一般的だが、川戸貞吉『落語大百科』によると、東京落語「粗忽の使者」は「円朝以来三遊派の噺とされてきたのだそうだ」とある。
してみると、「粗忽の使者」は、三遊亭圓朝のときから東京では上演されていたということになる。それでも、上方種が否定されるわけではないだろうが、東京のほうがとても古くから演じられ、彼の地にしっかり定着した落語だということは確実に言える。現在でも、上方の「月並丁稚」が演じられるより数倍も多く、「粗忽の使者」は上演されている。
上方「月並丁稚」の歴史を調べるほうが何かわかるかもしれない。安直にわかることでは、三代目桂春團治が古い演者としてわかるということくらい。今後の宿題としておきたい。
なお、今回聞いた慶治朗の一席は、三代目春團治とは異なる落げだった。また、近々聞くことになるだろうが、桂福丸も先月の「NHK上方落語の会」でこれを掛けている。