□本日落語二席。
◆昔々亭慎太郎「幽霊不動産」(寄席チャンネル『鮮 あざやか』)。
池袋演芸場、令和2(2020)年9月9日(2020年池袋演芸場9月上席)。
◆昔々亭慎太郎「壺算」(寄席チャンネル『鮮 あざやか』)。
池袋演芸場、令和2(2020)年9月10日(2020年池袋演芸場9月上席)。
今やもう誰も本来の落げを演らない「壺算」である。上方の場合は、桂米朝が作ったという、困っている瀬戸物屋の番頭に対して「それがこっちの思うつぼ」と言って落げる型が定着している。
一方で、東京は、五代目三升家小勝が作ったとされる、「さきほどいただきました金をお返ししますから、水瓶も持って帰ってください」が、もっとも多く演じられている型か。ただ、これは落げとして落ちているのかどうかわからないというのが自分の印象だ。
そんなこともあるからからなのか、東京の落語家たちは、果敢に独自の落げをくふうする向きも多々あるようだ。
そして、今回聴いた慎太郎もその一例。計算にあたふたしてわけがわからなくなった番頭は、とうとう買物に来た男に対して、(わけがわからなくなる)からくりを教えてくれと泣きつく。それを受けて男が言った「じゃあ、そのからくりを教えてやるから、そこにある3円を俺にくれ」が落げであった。
どうだろう。落ちただろうか。「水瓶を持って帰ってくれ」よりはましか、それとも双方大差ないか。いろいろ感想を聞いてみたいところである。
それにしても、米朝の作った「思うつぼ」が、どこまでいっても頑なに(?)東京の落語家たちが演らないのはなぜだろうというのが疑問である。本来の落げを演らないのなら、これがいちばん良いと思うのだが。
◆昔々亭慎太郎「幽霊不動産」(寄席チャンネル『鮮 あざやか』)。
池袋演芸場、令和2(2020)年9月9日(2020年池袋演芸場9月上席)。
◆昔々亭慎太郎「壺算」(寄席チャンネル『鮮 あざやか』)。
池袋演芸場、令和2(2020)年9月10日(2020年池袋演芸場9月上席)。
今やもう誰も本来の落げを演らない「壺算」である。上方の場合は、桂米朝が作ったという、困っている瀬戸物屋の番頭に対して「それがこっちの思うつぼ」と言って落げる型が定着している。
一方で、東京は、五代目三升家小勝が作ったとされる、「さきほどいただきました金をお返ししますから、水瓶も持って帰ってください」が、もっとも多く演じられている型か。ただ、これは落げとして落ちているのかどうかわからないというのが自分の印象だ。
そんなこともあるからからなのか、東京の落語家たちは、果敢に独自の落げをくふうする向きも多々あるようだ。
そして、今回聴いた慎太郎もその一例。計算にあたふたしてわけがわからなくなった番頭は、とうとう買物に来た男に対して、(わけがわからなくなる)からくりを教えてくれと泣きつく。それを受けて男が言った「じゃあ、そのからくりを教えてやるから、そこにある3円を俺にくれ」が落げであった。
どうだろう。落ちただろうか。「水瓶を持って帰ってくれ」よりはましか、それとも双方大差ないか。いろいろ感想を聞いてみたいところである。
それにしても、米朝の作った「思うつぼ」が、どこまでいっても頑なに(?)東京の落語家たちが演らないのはなぜだろうというのが疑問である。本来の落げを演らないのなら、これがいちばん良いと思うのだが。