□本日落語二席。
◆柳亭小痴楽「佐々木裁き」(衛星劇場『衛星落語招待席』)。
紀尾井小ホール、令和5(2023)年7月15日(紀尾井らくご「柳亭小痴楽独演会」)。
三代目笑福亭松鶴が創ったと言われる上方種である。その本来の落げは地口でちょっとつまらないものだからということか、「桶屋高田屋綱五郎の伜四郎吉の出世噺でございます」のようにして、落げをつけずに終える型が多い。
それとは別に、「四郎吉が出世して水も漏らさぬ働きだったと言います。それもそのはず桶屋の伜でございます」という落げをつける型もある。これは誰の作か。古いところでは六代目笑福亭松喬の高座がある。
また、役人としてみごとな働きをし、「役人どもの箍をしめたと言います。それもそのはず桶屋の伜でございます」という落げもある。これも誰が作ったものか。最近の落語家だと、桂二葉や四代目桂米紫その他が使っている。
ことほどさように、みな「佐々木裁き」の落げには苦慮しているようだ。で、小痴楽はマクラで「小児は白き糸のごとし」という成句を紹介して仕込んでおいて、落げでは「小児は四郎吉……」という新たな地口落ちを作っていた。
まだ他に作られた落げがあるのかどうかわからぬが、「……桶屋の伜でございます」型のどちらかが現状ではベターだろうか。
◆七代目笑福亭松喬「初天神」(NHK総合『新春生放送!東西笑いの殿堂2024』)。
DAIHATSU心斎橋角座、令和6(2024)年1月3日生放送。
◆柳亭小痴楽「佐々木裁き」(衛星劇場『衛星落語招待席』)。
紀尾井小ホール、令和5(2023)年7月15日(紀尾井らくご「柳亭小痴楽独演会」)。
三代目笑福亭松鶴が創ったと言われる上方種である。その本来の落げは地口でちょっとつまらないものだからということか、「桶屋高田屋綱五郎の伜四郎吉の出世噺でございます」のようにして、落げをつけずに終える型が多い。
それとは別に、「四郎吉が出世して水も漏らさぬ働きだったと言います。それもそのはず桶屋の伜でございます」という落げをつける型もある。これは誰の作か。古いところでは六代目笑福亭松喬の高座がある。
また、役人としてみごとな働きをし、「役人どもの箍をしめたと言います。それもそのはず桶屋の伜でございます」という落げもある。これも誰が作ったものか。最近の落語家だと、桂二葉や四代目桂米紫その他が使っている。
ことほどさように、みな「佐々木裁き」の落げには苦慮しているようだ。で、小痴楽はマクラで「小児は白き糸のごとし」という成句を紹介して仕込んでおいて、落げでは「小児は四郎吉……」という新たな地口落ちを作っていた。
まだ他に作られた落げがあるのかどうかわからぬが、「……桶屋の伜でございます」型のどちらかが現状ではベターだろうか。
◆七代目笑福亭松喬「初天神」(NHK総合『新春生放送!東西笑いの殿堂2024』)。
DAIHATSU心斎橋角座、令和6(2024)年1月3日生放送。