竹林亭白房

三代目伸治「片棒」★落語

□本日落語二席。
◆三代目桂伸治「片棒」(寄席チャンネル『粋 らくご』)。
池袋演芸場、平成30(2018)年9月4日(2018年池袋演芸場9月上席)。
三人の息子の名を、金次郎、銀太郎、銅三(蔵?)として演っていた。このネタは人によって、息子の名がそれぞれかわるのだったか。それにしても、長男から順に、「金△」「銀△」というのはよく聞かれると思うが、そうくると、ふつう三男は「鉄△」じゃなかったかというのが自分の記憶である。「銅」というのはめずらしいように思うが。
それに、長男が「次郎」で次男が「太郎」というのも、ちょっとへんな気がするけれど、これは誤りというわけではないのか。

ちなみに、『増補 落語辞典』では、「金銀鉄(銅)」でなく、「松太郎」「竹次郎」「梅三郎」となっていた。実際に、これで演った「片棒」は聞いたことがないような。
また、川戸貞吉『落語大百科』の梗概では、三兄弟の名は挙げられていなかった。そのかわり、この落語にまつわるエピソードとして、三代目三遊亭金馬の弟子で、三遊亭銀馬という人の「片棒」が絶品だった旨が紹介されていた。立川談志もほめていたともあった。

川戸自身、生で銀馬の落語に接することはなかったらしいが、銀馬から教わったという九代目桂文治の「片棒」は聞いて銀馬の高座を偲んだらしい(のちに、春風亭小朝から銀馬の「片棒」をテープで譲り受けて聞いた由)。
今日聞いた三代目桂伸治の師匠は十代目桂文治だが、十代目文治の師匠は九代目文治でなく、二代目桂小文治だ。したがって、残念ながら、三代目伸治の「片棒」は、九代目文治の流れを受けたものではないのだろう。

九代目桂文治の「片棒」なら、ネットで聞くことができる。なるほど、九代目文治の「片棒」は、よく聞かれるものとはディテールがちょっと異なる。
また、兄弟は、なぜか長男の名が出てこないのだが、次男は「松太郎」、三男は「竹三(蔵?)」だった。

◆九代目桂文治「片棒」(日本文化チャンネル桜『落語動画』)。
※公演情報不明。
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