竹林亭白房

談志「居残り佐平次」★落語

□本日落語一席。
◆立川談志「居残り佐平次」(NHK-Eテレ『おとなのEテレタイムマシン』)。
昭和54(1979)年7月OA『納涼落語特選』※囃子:三笑亭小夢・柳家小蝠・春風亭愛昇。
最近知ったNHKのこの番組のなんと貴重なことか。こんな時代の落語番組の映像が残っているとは。というか、はたして、これはNHK自体の持っていたアーカイブではないのでは。昭和のころの録画メディアは貴重だったから、報道番組のような歴史的価値のあるものを積極的に残しても、娯楽番組のようなものだと消去されていったと聞いたことがある。

だから、『おとなのEテレタイムマシン』では、これをリストア版として紹介していた。つまり修復を施したものということだろうが、もとネタは誰か個人のコレクションのようなものではないだろうか。BS日テレがOAしている古い『笑点』もそうらしい。

昭和54(1979)年というと、まだ家庭用ビデオとして、VHSもベータも普及する以前の話だが、いちおう家庭用として販売されていたビデオデッキはあった。それは、わが家にもあったから、よく知っている。
家にあったのは、松下電器の製品で、ビデオカセットが弁当箱のように大きく、一本4,000か5,000円ほどもするものだった。のちのVHSやベータと同じく磁気テープである。
そのころの自分は落語に興味がなかったが、もし落語好きだったら、きっとこの番組も録って残していただろう。

だから、全国のどこかにこのようなものを録って保存していた人がいたのではないだろうか。ありがたいことである。

家元は、わかりにくくなっていた「居残り佐平次」の落げにいろいろなくふうを凝らしていたが、今回聴いたものは、「あんなやつに、ウラを返されちゃこわい」だった。これはすっきりして良い落げだとは思うが、「ウラを返す」が江戸の廓文化(を知っている落語マニア)に通じていなければわかりにくいというのは難点か。
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