本日は『産經新聞』歌壇に入選があった。せっかくなので入選作を紹介しておきましょう。
☆人生の刹那に過ぎぬ浪人と浪人生には説いて聞かせず
(『産經新聞』2020年3月19日「産経歌壇」/第一席!/小島ゆかり選)。
(『産經新聞』2020年3月19日「産経歌壇」/第一席!/小島ゆかり選)。
人生、この歳になって……というところまでこなくても、浪人なんて終えて数年もしてしまえば、たった一年のことに過ぎなかったと思うものである。ちなみに、自分は二浪したので二年。それでも、一年も二年も大差なく。
しかし、あれは、やった者にしかわからないが、どれだけ重圧の感じる時間だったかとも回想されるものである。そういう意味では、現役合格した人たちには、一生感じることのない特殊な一年ないし二年だ。さて、これを貴重というべきか否か。
けれども、もしかりに自分だとしても、その当時に他者から「浪人なんてたいした時間じゃないよ」などと言われても、けっしてそんな言葉を受けとめることはできなかったはずである。それがわかるから、自分も今の仕事について、目の前の浪人生にそのようなことは一度も言ったことがない。言っても無意味だからである。
「産経歌壇」入選は今年初。初が第一席とは良かった。「……一首の展開に深い味わいがある」という、選者の評もいただけました。また、今年もがんばろう。
□本日落語一席。
◆三遊亭遊雀「熊の皮」(寄席チャンネル)。
湯島天神参集殿、平成29(2017)年7月14日(三遊亭遊雀独演会「遊雀ひとり会」)。
◆三遊亭遊雀「熊の皮」(寄席チャンネル)。
湯島天神参集殿、平成29(2017)年7月14日(三遊亭遊雀独演会「遊雀ひとり会」)。