竹林亭白房

「ら抜き」@コスメの王様★言葉

昨日で『産經新聞』に連載されていた小説『コスメの王様』が最終回を迎えた。クラブコスメチックス社の創業者中山太一をモデルとした永山利一と、神戸花隈の芸妓横屋ハナを主人公とした明治から戦後にかけての物語だった。物語の感想などは、また機会があれば書きたいが、今日はちょっと気になったことを一つ。

最終回、ハナと利一が歩きながら会話する場面で、ハナは「歯が丈夫なうちに、神戸中のうし、全部食べれますかいな」と言った。「ら抜き言葉」である。
「ら抜き」がいったいいつから使われ出したかということを、まともに調べたことがないので、この場面でのハナの「ら抜き」表現の当否を云々することはできない。
ネット情報を鵜呑みにすることはできないが、あるサイトによれば「第二次大戦後に急速に広まった」とするものがあった。ということは、終戦後(たぶん五年以内)のこの場面で「ら抜き」が出てくることをまちがいとすることはできないという可能性はあるわけだ。

してみると、作者の高殿円は、戦後の流行った言葉づかいをさりげなくハナの台詞に折りこんで表現したということになるのだろうか。
ただ、なぜ戦後になって急に「ら抜き」が流行り出したかということまでは、それを説いた情報にゆきあたらなかった。戦後流行説が正しいかどうかも含めて、ちょっと調べてみたいものである。

□本日落語二席。
◆三遊亭歌太郎(現志う歌)「磯の鮑」(寄席チャンネル『夢 寄席』)。
新橋内幸町ホール、平成30(2018)年4月25日(三遊亭歌太郎ひとり会「春 乾坤一擲」)。

◆『笑点』人気若手落語家と対抗大喜利:春風亭昇太(司会)/春風亭昇也・桂宮治・三遊亭わん丈・立川晴の輔・柳家わさび・鈴々舎馬るこ※林家あずみ(座布団はこび)/三遊亭小遊三・三遊亭好楽・林家木久扇・二代目林家三平・六代目三遊亭円楽・林家たい平(日本テレビ『笑点』第2784回)。
日テレ麹町スタジオ、令和3(2021)年11月7日OA。
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