□本日落語一席。
◆三代目桂やまと「阿武松」(TBSチャンネル『落語研究会』)。
東京三宅坂国立劇場小劇場、平成31(2019)年3月29日(第609回「TBS落語研究会」)。
板橋の宿屋の旦那に見こまれた阿武松が、錣山関のところへ入門の挨拶に行く件(くだり)、阿武松を一目見て、その資質を見抜いた錣山の親方が、名前をつける。
六代目三遊亭圓生は、錣山が、自分が前相撲をとっていたときの名だとして、小緑をと提案すると、板橋の旦那が「自分は素人で名前のことなどわからないが……」と応じるというかたちで演じていた。
川戸貞吉『落語大百科』によると、円窓だったか、楽太郎(現六代目円楽)だったかとして、相撲好きの板橋の旦那が、錣山から小緑の名を提案されて、「嗚呼、親方の前相撲のときの名……」と演ったほうがよいのでは提案された逸話を紹介している。
さて、圓生は、その提案にその後従ったものだかどうだかは同書に書かれていなかった。そして、圓窓や現円楽がその型で今は演っているのだかどうだかも。
◆三代目桂やまと「阿武松」(TBSチャンネル『落語研究会』)。
東京三宅坂国立劇場小劇場、平成31(2019)年3月29日(第609回「TBS落語研究会」)。
板橋の宿屋の旦那に見こまれた阿武松が、錣山関のところへ入門の挨拶に行く件(くだり)、阿武松を一目見て、その資質を見抜いた錣山の親方が、名前をつける。
六代目三遊亭圓生は、錣山が、自分が前相撲をとっていたときの名だとして、小緑をと提案すると、板橋の旦那が「自分は素人で名前のことなどわからないが……」と応じるというかたちで演じていた。
川戸貞吉『落語大百科』によると、円窓だったか、楽太郎(現六代目円楽)だったかとして、相撲好きの板橋の旦那が、錣山から小緑の名を提案されて、「嗚呼、親方の前相撲のときの名……」と演ったほうがよいのでは提案された逸話を紹介している。
さて、圓生は、その提案にその後従ったものだかどうだかは同書に書かれていなかった。そして、圓窓や現円楽がその型で今は演っているのだかどうだかも。
ただ、今日聞いたやまとの「阿武松」は、まさにその型で演られていたのである。最近の落語家は、どうなのだろう、みな今日のやまとの型と同じように演るのだろうか。それとも、旧態の圓生型が守られているのだろうか。また、これから聞くときは注意しておこう。