野田マップの「MIWA」を見てきました。
以前職場が一緒だった人と行きました。
私、この東京芸術劇場に行く時、いつもいろいろな方向から出てしまうんですよね。
というか、駅改札出てからどう歩けばいいのかいまいちわからないんですよ。
でもいつも辿り着くのは着くんですけど、いつも道が違う。
それで、地下からあがると、電線にはとがたくさんとまっていたんですが、電線に刺みたいなのをつけて、たぶん、鳥がとまるのを防止しているんだろうけど、まったくもって意味をなしてないという・・・。
それが面白いなぁと思って撮った写真です。
それにしてもすごい鳩の数です。
劇場近くのマック前の交差点にある電線です。
さて、「MIWA」ですが・・・・多少ネタばれありです。
私は美輪さんのコンサートに行ったことがあるのですが、とにかくパワーが半端ないんですよね。
自分、2階席だったのにもかかわらず、まるで美輪さんがむちゃくちゃ近くに感じるっていうか。
心底に響く歌声なんですよ。
今までにない経験でした。
というのもあるので、それと比べると美輪さんのすごさみたいなものは、表現しきれてないとは思いますが、でも、野田さんが描こうとしているものに関しては、
「すごい!よく描いた、野田秀樹!」
って感じでした。
感想を・・・と思ったけど、なかなか書けたものじゃないです。
私がどこに感動したかっていうと、カーテンコールの野田さんだったりしたので。(汗)
結構、難しいテーマを取り扱っていると思うんです。
でも、見ている人間のいろいろな立場を配慮した芝居だなぁと思いました。
たとえば、同性愛も出てくるんですけど、これが主人公が宮沢さんでなく男を採用していたら、
たぶん、不快に思う人もいると思うんですよ。
なかには同性愛がどうしても受け付けられないって人もいると思うんで。
でも、宮沢さんが演じることで、そういう抵抗なく見れると思うんです。
同性愛者がもし見ても、嫌な気はしないんじゃないかなと思います。
逆にリアルじゃなくて安心して観れるんじゃないかなと思います。
世の中でまだまだタブーとされている部分を一般の人が見ても不快感なく描いた野田さんのチャレンジに感動しました。
パンフの方にも書いてありましたが、いわゆるタブーというものは時代によって変わるものです。
それなのに、周りの意見に流されて当たり前のように、「○○はおかしい」と思っている人たち。
そして、その考えからはずれている者たちを当たり前のように避難したり、軽蔑する人々。
そういう人たちがどうしても多い世の中で、タブーとされてしまう人たちは、苦しい思いもするのだろう。
でも、美輪さんのすごいところは、タブーな部分を隠さずにオープンにして生きてきたこと。
それによって、石を投げられたりもしたんだそうですよ(ひどいですよね)。
それでも美輪さんは自分の意思を曲げる出なく、今まで生きてきたんですよね。
それで今の美輪さんがある。
少数派の人たちっていうのは、そのくらいの覚悟をもつことが、幸せに繋がるのかなと思います。
いや、覚悟というとかなり重いですね。
そうでなく、自分をもっと大切にしていくことが幸せに繋がると思うんですよね。
少数派である美輪さんの半生を嫌みがなく、でも押しつけるのではなく、そして観客を責めるでもなく、
「普通ってなんだろう?」くらいに感じるこの芝居は今の時代にすごく意味のある作品ではないかと思います。
もっとそういうテーマは追求してほしなぁと思います。
昔から続いてきていること、もちろん、それはそれでいろいろ利点等があるからだろうけど、それがすべての人にあてはまるわけではないのだから。
そういった当たり前を当たり前と思わない考え方ができる人が増えれば、世の中はもっとよくなるように思います。
野田マップ「MIWA」はあともう一回見に行く予定です。
また違った見方や発見があるかもしれないので楽しみです。