えんじゃけん

『HERO』 SPECIAL

HEROスペシャル見ました!

綾瀬はるかさんも結構好きな私は結構楽しみにしていたのでした。
いい味だしていましたね。
いつもかっこよさにこだわってブランドスーツに身をまとってた人が、
最後には久利生検事に影響をうけて、汚れていい格好で泥まみれになりながら、
証拠物(タバコの吸殻)を探す姿には感動しました。涙もん。
それと、今回、犯人が中井貴一(滝田役)さんということで、
かなり見ごたえある感じでしたね。
なかなか殺人の動機を明らかにしなかったんですよね。

最初は殺人は自己防衛のためといってました。
次に、会社のためといっていました。
しかし、少し観念して、町のためといいました。

私はそこまで聴いていて納得いきませんでした。
本当にこのようにみんなのために生きている人っているのだろうか?
と思ったからです。
そんな出来た人間がいるのか?と。
しかし、最後の最後の告白で納得しました。
一番は愛する妻のためだったんだなぁって。

そういった愛する人たちが愛した海であり、その妻の墓でもある海を守ろうと、
一生懸命ですごく張り詰めていたんだろうなぁと思いました。
前社長だったころは前社長の力のおかげで安泰だったけど、
二代目になってから、頼りない二代目を影でフォローしつつ、
スキャンダルがでないよう常に気を張り詰めて、
二代目社長を守る→会社を守る→街を守る→妻の墓を守る
という図式ができていたんだと思う。

人って、それぞれにそれぞれの想いをもっている生き物。
そして、それぞれの想いをもった人たちが集まって、
この社会というものは成り立っている。
そう、そのお互いの想いが絡み合うことで、
自分が予想もしない出来事が起きるのだ、・・・・良くも、悪くも。

今回の事件も一人だけの想いではなく、いろいろな人の想いがが
重なり合い、絡み合い、そして、殺人事件といった事件が起きた。
いろいろな条件、想いが揃っての事件。

殺人はいけないこと。
でも、中井さんが演じた立場に自分が立ったときに、
殺人を自分ならしなかったろうとは言い切れないと思う。
自分が愛する人が愛した海を常に守ろうと張り詰めていて、
たぶん、いつ崩れ落ちてもおかしくない精神状態の上に
追い詰められたのだから、それだけでもうずいぶん、正常な精神状態では
なかったろうに、さらに、その大切に守っている海が汚されたとき、
それは彼の中で、いろいろな想いと重なったのだろう。
そして一気に爆発した、殺人という形で。
こういった身勝手な人たちのために海が犠牲になろうとしていること、
それが許せなかったのだろう。
そう、それは黒幕の政治家も含まれます。
しかし、一番の黒幕は今のところ無傷なんですけどね。
結局は、今回はその黒幕の私欲のために振り回された人たちの
事件といった感じでしたね・・・・。

今日、たまたまですけど、「死ね」という言葉の重さについて
考える機会があったんですよね。
今って、昔よりも「死ね」という言葉がちょっと腹がたったくらいで
使われたりするんだけど、それってどうよ?と私は思うのです。
昔人間なのかなぁ・・・・。
「死ね」っていうことは、その人の存在を全否定することですよね。
生きている価値がない・・・・
生まれてくる必要がなかった・・・・
世の中のためにならない・・・・
いても迷惑なだけ・・・・・
存在自体が不快・・・・等
「死ね」にはそんなメッセージが含まれているように私は思っています。
でも、久利生検事も言っていたけど、この世の中に全く必要のない人間なんて
いないんですよね。死んでいい人間なんていない。
だから、久利生検事の話に妙に納得しながら聞いていました。
今、たやすく殺人が起きてしまうのは、こういった言葉の乱れも多少
関係しているのではないかなと私は思っています。
言葉を発するってことはある意味、マインドコントロールだと思うので。

ああやって信念が持てることはすばらしいですよね。
揺るがない信念があれば、それはいつかは認められる・・・・
そんな希望さえ持てます。
あんな風に生きたいですよね。
私の信念って何なんだろうなぁ。
いい加減だからなぁ、自分。

話をドラマの感想に戻します。
もし、検事が久利生検事じゃなかったら、きっと中井さんは本当のことを
話さなかったろうなぁと思います。
久利生検事の無駄にも思える雑談こそ実は大切なんだよなぁと思いました。
その人がどんな人かを知る、何を好きで何が嫌いかを知る。
それってすごく大切なこと。
そうすることで、かたくな心をほどくことができるから。
久利生検事が、「あなたが海はこの町の宝だといってましたが、
本当にきれいですね。」といったとき、
たぶん、この言葉で中井の心が動いたんだと思います。
この人だったら本当のことを話したいと思えたんだろうと思う。

今回のHEROだけど、見ていて、今考えていることについてのヒントというのかなぁ、
いろいろなメッセージが含まれていて私的には満足でした。
松さんの出番は少しでしけたどね。

東京地検に再び移動となり昔の仲間と再会する久利生検事。
その中に雨宮(松さん)がいるわけですけど。

でも、少しの出番でも・・・!
よかったですよ、久々の再開の感じがとっても出てましたね。
口をムズムズしながらの「おかえり」と久利生検事に言うところなんて
もう最高!本当に演技?と思うくらい自然の演技でした。
うれしさと恥ずかしさがにじみ出ているっていうか。
こんな終わりですと、これ、次回も期待できそうですね。
それにしても雨宮のキャラってなんか素っ頓狂でぶっとんでて、
いいキャラですよね。
もう、それまでの感動がぶっとびそうでしたよ。

あと、これはドラマの感想とはずれますけど、
久利生検事がやっていた、魚つり写真集っていうんですか?
釣った魚を全部写真してファイリングしているファイルが妙にいいなぁと
うらやましかった私です。
あの最後の写真のフグってタバコ探していたときに岩の間に挟まってたフグだよね。
あれしか捕まらなかったんですね。

ではでは、続編、期待してますよ~~~、フジテレビさん!



<追記>

感想つけたしです。
滝田さんは、町の人みんなに慕われてましたね。
過剰なくらいに。
それも彼にとってはプレッシャーだったんでしょうね。
いい人を演じるのは疲れる。
滝田さんはいい人だったんだろうけど、
期待に応えようと自分の器以上に頑張りすぎていたのも、
彼を追い詰めた一つの原因だったんだろうなぁと思います。

あ、そうそう。
松さんが「くさい!」と叫んだとき、
「メタルマクベス」を見た人はランダム夫人を思い出したのでは?
大阪楽もいよいよ明日!長かったですね。
ラストまでがんばれ~~~松さん!


■『HEROスペシャル』DATE
2006.7.3(MON)21:00~23:18 OA フジテレビ

<CAST>
久利生公平(検事) :木村拓哉
津軽 保(事務官) :堤 真一
泉谷りり子(検事) :綾瀬はるか
村上健太郎(山口地検虹ヶ浦支部 事務官):鈴木浩介
大藪正博(花岡事務所 秘書):石橋蓮司
小森拓郎(山口地検虹ヶ浦支部 検事) :ベンガル
寺本篤史(虹ヶ浦管轄 警官):鈴木 拓(ドランクドラゴン)
巽 江里子(弁護士) :飯島直子

雨宮舞子(事務官) :松たか子
中村美鈴(検事) :大塚寧々
芝山 貢(検事) :阿部 寛
江上達夫(検事) :勝村政信
末次隆之(事務官) :小日向文世
遠藤賢司(事務官) :八嶋智人
牛丸 豊(刑事部長):角野卓造
鍋島利光(次席検事):児玉 清

古越ひろ子(宿の女将):手塚理美
西山吾一(検事山口地検虹ヶ浦支部 支部長):塩見三省
滝田明彦(鴨井産業 専務) :中井貴一

<STAFF>
脚  本 :福田 靖
音  楽 :服部隆之
演  出 :澤田鎌作
企  画 :石原 隆,和田 行
プロデューサー:鈴木吉弘,牧野 正
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