えんじゃけん

「朧の森に棲む鬼」

染五郎さん主役の井上歌舞伎「朧の森に棲む鬼」を観てきました。

音楽や演出が同じ人ってのもあって、つい、
「メタルマクベス」を思い出したのでありました。
話の内容も被るところがいっぱいあったように思います。

しかし、主人公ライはメタルマクベスのランダムスターよりも
非情な感じでした。
人を道具としか思ってないところとか・・・。
観ていていい気持ちのものではありませんでした。
散々、人の命を利用してのし上がったライは最後、国の王に
なるんだけど、それで最後死んでもしょうがないよなぁ・・・って感じでした。
というか、あのまま何もないのは許せないでしょと思うくらい
悪い主人公でした。
だから、もっと弱い部分や弱点を見せてもいんじゃないかなと感じました。
じゃないと、主人公に全く同情できない。
主人公に対して単に不快なだけ。(私だけかな・・・)

話の内容は置いておくとして、舞台セットにびっくりしました。
最初、雨のシーンで横一列に天井から水が降っていました。
思わず、「おはつ」を思い出しました。
雨の演出は、以前に「おはつ」で経験があったのでそんなには
びっくりしなかったんですけど、ラストに滝が出てくるんです。
それも舞台中央奥に大きな滝。
これにはびっくりしました。
滝から落ちた水は舞台奥から手前に水が流れてきます。
ザーザーと音がしてすごい迫力でした。
しかし、滝が迫力ありすぎて、ライが滝に打たれながら台詞を
言うところが、マイクが故障したのかうまく聞き取れず、
その滝の中で矢に四方八方より打たれて最後死ぬんですけど、
何を言って死んだのか分からなかったんですよね。
ライは森の朧たちと「自分で自分を殺さない限り死なない」という
契約を結ぶんだけど、・・・それなのになんで矢で打たれて死んだのかが
よく分からないんですよね。
マクベスの場合は、なんで死んだか納得だったんですけど。

会場の食堂には染五郎さんにちなんで、
「おぼろ月見ソーメン五郎」というものがありました。



生卵と海老天がはいているソーメンです。
「朧の森に棲む鬼」のステッカーつきです。



友達もそれを頼んでいました。
食事のあとに、友達の一人が、
「なんで、ソーメン五郎って名前なの?」
と聞いてきました。
店員さんが、
染五郎さんにちなんで、五郎
と連呼してたのに、気づかない友達って・・・。
わざわざ、蕎麦じゃないのに意味があると分からなかったようです。
ただ、ソーメンが食べたくて頼んだと言ってました。
あんなに連呼して説明してくれた店員さん、お疲れ様でした。
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