闇てんぷら

職場での事です。
その日最後のてんぷらを揚げたあと。
慌ただしさが一旦落ち着き
次の作業に頭を切り替えている時。

「きゃらこ（仮名）さーん」
と　さっきまで天ぷらを揚げていた人の声に
返事をしながら声のした方を見ると
菜箸で天ぷらをつまんで
「試食」
と　こちらに差し出しています。
「ありがとうございまーす。」
手で受け取って　ぱくっ
ん
その場にいる人たちみんなが次々に
「これ・・・　なに?」
「まさか　せんべい!?」
「おしい　おかきでした」
ご近所さんにたまにいただく
“しみもち”に似た食感でした。

またみんながになっています。
私にも回ってきました。ぱくっ
「なんだと思う?」
なんだこれ・・・
ぱさぱさでぽそぽそ・・・
きょろきょろしてたら
破かれて
無造作に置かれたクッキーの個装の袋が!!
「え　これ　クッキー!?」
「お、きゃらこ（仮名）さん当たり～」
クッキーは　揚げない方がおいしいです、絶対!!

またまた
「きゃらこ（仮名）さんもこれ食べてね」
キッチンペーパーの敷いてあるバットに
なにか入ってます。
「今度は　何揚げたんですか～」
「疑ってだべ～　普通に玉ねぎだから～(笑」
からっと揚がった玉ねぎの天ぷら
おいしかった

彼女は手が空いて気分がよい時限定で
天ぷらを揚げたあとは
こんな風になる事もあると後で聞きました。
“闇天ぷら”ですね