青空のCafétime

唇にうたを。心に青空を。気まぐれに開店中♫

モーニングコーヒー 月曜日

2020-06-01 07:33:38 | Diary
細かな雨が降っている。寒くはないけれど、なんとなく足に冷たい空気を感じる。そんな朝。

お湯を沸かし、いつものようにコーヒーを淹れる。今飲んでいる森彦のブレンドは近所のスーパーで買ったものだ。自分で豆を挽いてドリップするようになってからはスーパーで売っているコーヒーは買わなくなったのだが、豆のストックが切れそうなタイミングで、いつものコーヒーロースターへ行く時間がなかった。だからそれまでの繋ぎとして、スーパーで偶然見つけた森彦の粉コーヒーを、仕方なく買い求めたところ、意外にも美味しかった。

だったらオリジナルの森彦の豆を手に入れてドリップしたらもっと美味しいだろうと思い、ネットで森彦の通販サイトを探してポチっと注文したのだが、期待したほどではなかった。商品価格に送料を加算されることを考えれば、いつものショップで買った方が経済的であり、味も保証されているから、森彦の通販は一度だけでやめた。

森彦が悪いのではない。コーヒー豆の通信販売で購入すると、焙煎してから手元に届くまでにどうしても時間が経ってしまう。だから風味が落ちる。

でもそれならスーパーで売っている森彦は?挽いた粉を袋詰めして売っているのに、なぜ美味しいのだろう?

謎だ。

そんな月曜日の朝。


腕時計と男と女の関係性

2018-11-29 18:21:47 | Diary



はめている腕時計とその男が異性に求めるスペックは同じである、という記事を読んだ。

ジャガールクルトやパティックフィリップ等の超高級腕時計をしている男なら飛び切りの美女を求めるだろう・・・という意味ではなく、腕時計に対するこだわりの程度と女性へのこだわりの程度が同じという論理らしい。

こじゃれた時計をはめて自慢したがる男は、自分の彼女も周囲に自慢できるような女を求める。何本も色々な腕時計を蒐集してとっかえひっかえする男は女の趣味も広い。

思入れのある品を大事に長年愛用する男は一途なのだろう。いい夫になるに違いない。

もちろんこの説を100パーセント信じているわけじゃないが、面白い分析だと思う。自分の周りを観察してみると、意外に真実の一面を突いているような気がしてくる。

これを論説を利用して、女性が意中の男性のタイプあるいはスペックを予測することも出来そうだ。

気になる男性がいたら腕時計を見せてもらえばいい。その人がはめている物が高級時計でなくても、その人なりの哲学が込められた品であれば、薄っぺらい男ではなく中身のある男性と考えることができる。

一つ気になるのは、腕時計をしない男はどう考えれば良いのか、ということ。私の知り合いにもいるが、腕時計そのものをしないということは、恋愛対象としての異性を必要としていないのか、それとも全く逆で、女なら誰でもいい、誰でもOK!というメッセージなのか?

それとも、その男はロマンチストで、自分にふさわしい時計が見つからずに長い間探し求めているのかもしれない。この世の宝物・・たとえば聖杯のように。

そんな男が、自分の恋人としての異性に求めるスペックとは、いったいどのようなものだろうか。


愛され皇帝は気高く美しく、寒がりで意気地なし

2018-11-11 08:28:07 | Diary



空高く育った太い茎の先に可愛らしいピンク色の花が咲く。花の時期は関東では11月下旬から12月半ば。だから今の時期はまだ咲いていない。その植物の名前は皇帝ダリア。

実家の庭の真ん中辺り、ちょうどリビングからよく見える場所に父がこの皇帝ダリアを植えたのは何年前だろうか。まだわたしが学生だった時の、夏の終わり頃だったと思う。

ホームセンターの園芸コーナーで、売れ残り品としてディスカウントされていたのを見かけて買ってきたと、なぜか父は嬉しそうな顔をしたのを憶えている。

でもわたしは、皇帝なんてご立派な名前が付いている割には小さくイジけていると思った。黒いビニールポットに植えられた苗は高さ10センチほどしかなく、ヒョロッと萎びた感じだ。

それを父に言ったら、今はまだ小さな苗だが、3年目には2階の窓の高さぐらいまで成長して綺麗な花がたくさん咲くんだよと言い訳がましく答えた。しかしどうやらそれはホームセンターの係員から聞いた受け売りだったらしい。

それっきりいじけた皇帝の存在は忘れていたが、父が言ったとおり、翌々年の秋の遅い時期には人の身長よりちょっと高いぐらいまで育った。その先にはツルツルした感じのいくつかの小さな丸い蕾が見える。3本あったはずだが1本しかないのは、他の株は駄目になってしまったのだろう。

しかしせっかく育った皇帝なのにその年は咲かなかった。蕾がほころびかけてきたところで、その年初めての霜が降りて枯れてしまったのである。

明らかにガッカリ顔の父によると、一般のダリアがおおむね夏の時期に咲くのに対し、皇帝ダリアの花はもっと遅く、秋というより初冬に咲くという。にもかかわらず冬の低温には耐えられず、地下にある球根まで枯れたりしないが、霜が降りると地上部分は枯れてしまうそうだ。

たった一晩で見るも無残な姿に変わり果てた皇帝と、しゅんとしてしまった父。わたしは情けない皇帝に腹が立って、父がかわいそうになった。

その次の年。父の期待を背負って皇帝はすくすくと育ち、秋口に襲ってきた台風も何とか無事に乗り切って、キンと張り詰めたような冷たい空気の中、12月の青い空を高く背景に従えて、綺麗なピンク色の花をたくさん咲かせた。

その後間もなく霜が降りてしまい、残っていた蕾は開くまでに至らなかったが、満開に近い、まさに皇帝の称号に相応しい姿を見せてくれた。

それから現在まで、皇帝が勝つか霜が降りるのが先か、寒がり皇帝と冬将軍との一進一退の攻防が続いている。

去年は皇帝が勝ったが、確かその前の年は、まだ11月なのに大雪を降らせた冬将軍の反則スレスレの勝利。皇帝が負けてしまった年は、あの美しい花を見ることはできない。

父の丹精を込めた奉仕のおかげで年々株が大きくなり、最初は一本だけだった茎も5本になった。その茎もまるで竹のようだ。帝国は繁栄の盛りを迎えている。

しかしいくら立派になっても霜には一瞬で負けてしまう。意気地なしの皇帝は、今年は冬将軍に勝てるだろうか。

是非とも勝って欲しい。
情けない貴方は見たくない。








いつもの朝に、いつものコーヒー

2018-11-10 06:54:31 | Diary
ーこんどコーヒーをわかしたら,ぼくに一杯ついで,バーボンを入れ,タバコに火を付けて,カップのそばにおいてくれたまえ。それから,すべてを忘れてくれー

レイモンド・チャンドラー「長いお別れ」より



今日のコーヒーはこの前カルディで買ったツッカーノ・ブルボンという豆。

サーバーにドリッパーとペーパーフィルターをセットし、沸騰させたお湯でまずフィルターを湿らせる。一度お湯を捨て、ミルで挽いた豆を入れ少量のお湯を注ぎ15秒ほど蒸らす。

うん。いいね。よく膨らむ。

中心で小さく円を描くように、何度かに分けて静かにお湯を注ぐ。ここで焦ってはいけない。手間を惜しんで一気にお湯を注ぎ入れたりすると、水っぽいコーヒーになってしまう。

香りはそれほど感じないけれど、口に含むとほのかな甘みと軽やかなコク。美味しい。

本当は行きつけのショップで買う予定だった。でもそこは駅から商店街を歩いて10分ほどの場所にあり、その日はよく晴れた暑い日で、蒸し暑いのが苦手なわたしは炎天下を歩く気になれず、秋物の服を見に行った店が入っているテナントビルの一画でたまたま見かけたカルディで「まあたまにはいいか」と妥協した。

別に、街でよく見かけるこの山羊のマスコットキャラクターが目印のチェーン店を馬鹿にしている訳ではない。変わった輸入食材やお菓子が手に入るし値段もリーズナブル。なのに妥協したというのは、わたしがいつもコーヒー豆を買っているお店は注文の度に生豆から焙煎してくれるからである。

コーヒー豆は焙煎から時間が経つと酸化により風味が落ちる。ばらつきはあるが、およそ二週間程度が美味しく飲める賞味期間だと言われている。大手チェーン店では注文が入る度にいちいち焙煎などしていられないし、大体お店で焙煎などしない。

だから新鮮さという点において、こだわりのコーヒー豆専門店に敵うはずがないのだが・・・予想を裏切り(良い意味で)美味しい。

たまたまタイミングよく焙煎したばかりの豆を買えたということかな。まあ美味しければなんでもよし。








後ろ姿の色気

2018-11-09 05:38:45 | Diary
車を運転していると、必然的に自分の前を走っている車の後ろ姿を見ることになる。

仕事でも週に何度かは車で移動するので、当然前を走っている車は毎回違うけれど、その後ろ姿を見て運転するのは同じだ。

他所の車を見る場合、間近で長い時間見ることになるのは後ろ。フロントデザインを見るのは信号待ちやすれ違う時で、自分の視線は前を向いているから後ろ姿ほど目に入らず記憶に残らない。

運転中の頭の隅で、ああこの車はこんなバックデザインだったんだとか、テールランプがかわいいとか、イタリア車はお尻がキュッと締まっててセクシーだとか、あちこち凹んでいるから中の人の運転技術はお察しとか、色々と感想が湧く。

後ろから見ていると、ドライバーのスキルはある程度分かる。ブレーキを踏むタイミング、ステアリングを切るタイミング等々。不思議なものだ。

自動車のテレビコマーシャルや広告で、後ろ姿を紹介する場面はあまり見かけない気がする。人に見られる機会が一番多いのだからもっと取り上げればいいのに。

考えてみれば、人の顔や身体も同じことかもしれない。自分の身体で毎日鏡で仔細に点検するのは顔や正面であって、横や後ろは見るかもしれないが、正面ほどは見ないだろう。

でも他人から見られる場合はどうか?

電車に乗っている時、道を歩いている時、会社のオフィスなどで横顔や後ろ姿を見られているはず。

スーツ姿の背中がカッコよく見えてちょっと目を留めてみたり、逆に男性なら綺麗な横顔の女性に見惚れてみたり背中から腰のラインにドキッとした経験はあると思う。

そして、恋人と手を繋いで歩く時、すぐ側にいる彼や彼女に振り向いた時に、どこを見る?優しい笑みを浮かべている横顔とか?

本人が意識していない角度に、その人の魅力と色気が潜んでいる。もちろん顔を含めた正面デザインの魅力は言うまでもない。