くろさん亭、おかわり

梅雨は読書日和♪

今日も強い雨。

・・・とはいっても、やはり夏至を過ぎたからか、残業後に会社を出ても、まだ外はほのかに明るいのがうれしい♪

でも、雨の日はやはり外に出たくないもの。

          

できることなら、居心地のよい部屋で

おいしいコーヒーや紅茶を用意して

ゆっくりと部屋で読書なんてしたいもの。

部屋で読書なら、あたりをはばからずに涙を流すこともできるし・・・。

          

私の大好きな作家のひとり、宮部みゆきさんの本

「泣き童子」

三島屋伊兵衛の姪・おちか一人が聞いては聞き捨てる変わり百物語の三弾目の本。

六本の連作からなる物語ですが、とくに私が惹かれたのは

「くりから御殿」

山津波から生き延びた男性の物語。

ええ、詳しくはここでは書きませんが(←ネタバレになってしまうので)

亡くなったひとと、生き残ったひとの切ない話。

この作品が発表されたのは、3・11のあと。

あの日以降、私たちの心のなかで、なにかが変化し

それ以降のいろんな作品や、人生に大きな影響を与えていると思います。

もちろん、同じことが熊本地震でも起こっています。

そう。

この時代を共有する人々のなかで、なにかが変わっているのです。

時代小説の体をとっていますが、この作品は今に通じる物語なのです。

生き残ったひとの心を描き

そのひとと伴に生きるひとの心を描くことによって、この作品は

鮮やかに生きるという意味を切り取っているように思えました。

雨の日に

家の中でゆっくりと呼んでほしい一冊です。
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