わただま 摘んだ?

風になる 花のかおりをまとうこと 遠い訪れを搬ぶこと 水のありかを囁くこと そして こっそり石たちの夢にすべりこむ

仮縫い ~銘仙 百合のワンピース~

2014-06-16 17:37:36 | おうちふく =元キモノ=
どうしてもきもので着られなかった深緑の単衣です。
蚊取り線香に似た妥協のないクロムグリーン、
抽象化された百合の花がしろくうかびあがっています。

身丈も裄も足りないだけでなく
着づらかったわけは、解いてみてわかりました。
たぶん、初めてのお針だったのでしょう。
衿肩あきの切り込みが稚い。
このきれに恋した 
遠いだれかを想うと せつなくなります。

それなのに 手を通すこともなかったのは、
ほかならぬこの柄の 気難しさ。

ああぁ。

きれは、肌に触れてこそのいのち。
このまま朽たしてしまうなら・・・・・



この柄を活かすのに、どれほどの長さが必要か、いっかな判断がつきません。
袖も、キャミソール風にするか、フレンチか。
ハンガーにぶらさげたまま 日数だけが過ぎていく。。。

ふと、クチュールの方がされるシーチング仮縫いを思いだしました。

そうか、縫ってみればいいんだ。

頭の中でつながらなかったイメージが、ようやく形をとりました。
一箇所すすんではハンガーにかけてながめ、
迷ったら手を止めて またハンガーにかけて対話する・・・・

そうやって、布のほうから答えをくれるまで 待ちました。

フルレングスに近いマキシ丈、袖丈は五分を超えたくらい。
できあがってみれば、アッパッパですが、
ただのそれではないんだよー。


この服は、インドで着たかったと思いました。
サリーとだって、遜色なかったろうな。

きっと。


2 Comments

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Unknown (陽花)
2014-06-16 20:06:23
素敵な柄ですね。
銘仙によくありそうな柄ですが、着物より
こんな風にお洋服にされた方がいい感じ
だと思います。
スリットがまたいいですね~
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Unknown (Suzuka)
2014-06-17 08:16:33
ありがとうございます。
色といい、柄といい、手ごわい相手でした。(^o^)

2006年6月から、長い道のりでした。
代理人が暴走したいわくつき。
材料費が高かったので、ジャッジも慎重になりました。(V)o¥o(V)

>スリット

よくぞ気がついてくださいました。
最初はふつうにするつもりでしたが、反端とかいろいろあって、丸いカットにすることにしました。
縫い代が狭いので、カーブにミシンをかけて、うわいとをひっぱってアイロンで抑え、それだけでは足りないので、さらにミシンでカーブをかけて上糸を引きました。
ほんとはどう始末すればいいのかわかんないんですが、
出来たので良しとします。

アンダーウェアもあったほうがいいかなと残りの袖を思案しています。

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