わただま 摘んだ?

風になる 花のかおりをまとうこと 遠い訪れを搬ぶこと 水のありかを囁くこと そして こっそり石たちの夢にすべりこむ

鍵のまいご紐

2010-02-25 19:59:39 | くらしのエッセンス
カギが行方不明、ってありませんか?

だいじなものだから、かばんの奥にしまいます。
お財布にパス、のど飴・・・いろんなものがつぎつぎのっかり
あせればあせるほど でてきません。
ねぇあなた、ちょっとおへんじしてったら???

かといって、ポケットに入れて落したらたいへん。
そこで、鍵本体とバッグに
ナスカンのような金具をとりつけて、
都度つけかえるのはどうかと提案しました。

ところがはてさて、金具をどこで調達したものか。
すでにわが街の近辺からは 小間物屋さんが消えつつあります。

折も折、お友だちのブログでこんな記事を見つけました。

金具ごと組んでみました (2/7)

これだぁ!と思いました。
くさりにつないで、と考えていたのだけど
手になじんで強い絹のひもなら、みばもどんなによろしかろう。
ただちにコメント欄に書き込もうとして、
いやや、ちょい待ち。
まだご本人に話をとおしていません。
次にお会いするまで・・・まあ、せいぜい二、三日のしんぼうです。

いっぽう。

このような金具を買って (2/8)

思いつくままに組んでみる (2/9)

あちらでは、ずんずん試作品が増えていきます。
とうとうがまんしきれず、洩らしてしまいました。
とたん、あれこれアイディアのはずみがついて

つけてみなけりゃわからない (2/10)

お話をする前に、デモンストレーションの写真までできあがりました。

怒涛の事態発展報告と にわかプレゼンのあと、
その場にいあわせた全員の智慧をしぼって


かぎに二重にしたひもをかけ、


そのひもをかばんのとってにまわし



かぎを中途で泳がせたら、ということになりました。
これなら、ほかの荷物の下敷きにならず、ばっちりガードもされるのでは。

ありあわせのひもでシミュレーションし、その長さを測ってみました。
1m。
これくらいあれば、目的の使い方はできそう。
くみかたは、平べったいより、丸い方がおしゃれ。
・・・ということで、全員の合意をとりつけました(笑)。

見本よりずいぶん長くなってしまいました。
糸は足りるかしら。
組みひもの心得がないので、あれこれ不安だらけです。
それに・・・金具もなくなっちゃったわ!



要点をまとめて、図にしました。
いままでも変な注文を受けていただいてるので、
なんとかこちらの意図は通じるでしょう。
かぎのまいご紐、やり取り中にだんだん寸づまって迷子紐へ。

わっかでまわしかけるひもですから、じつは太さも重要になってきます。
あまりじょうぶにと太すぎても つごうわるい。



以前いただいたストラップの厚みでお願いしました。

色は・・・いろいろ、まよったのですが、
まず、よごれが目立たないことと、
じっさいにつけるバッグやお召しものの色などをお知らせしたところ

試作品 (2/13)

その後、糸の色がらをみせていただいたり、
ふさの長さやらあれこれ調整としあげをすませ、とうとうまいご紐の完成です。

組みひもでネックレスを (2/24)

きょうこちらに届いたので(もう日付が変わりましたが)
善は急げ、その足で持って行きました。



つやのある、深い色です。
夕方で、撮影にしくじりましたが
じっさいは、うっとりするくらいきれいです。

つかうのがもったいない・・・・

ふたりの心を同じ思いがよぎりましたが、
こんなきれいな色と日常を過ごせるなんて
とーっても しあわせなことですよね!!

いつも感じることですが
ひとすじひとすじの糸をなだめ、そろえて組んでいく・・・
その過程にこめられたひとの思いが
まちがいのないように、
つけるひとを守ってくれるような気がするのです。


陽花さま、いろいろの注文にこたえていただきありがとうございました。



帯締め、まいご紐等のお問い合わせは、
和楽亭 
トップページ左欄下メールフォームより 「てぐみひも陽花」へ。



2 Comments

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Unknown (陽花)
2010-02-26 08:14:04
こちらこそ、色々お世話になりました。
鍵のまいご紐、初めての事に挑戦する
機会を与えて頂き、組ませて頂けた事
とっても嬉しく思っています。

こんな風に素敵に書いて頂いて、トラックバックまでして頂き、ありがとうございました。
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ありがとうございました (Suzuka)
2010-02-26 10:31:45
陽花さま

もう包みをあけるのがたのしみでたのしみで、おおいそぎで飛んで行きました。

思わずじーっと見入ってしまうようなすてきな仕上がりでした。

きょうからは、病院にも、おかいものにも、お伴をしてくれていると思います。

いろいろ考えていただいたり、糸をそろえていただいたり、ほんとうにお世話になりました。

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