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クレヨンしんちゃん「ヘンダーランドの大冒険」
公開 1996年4月13日
監督 本郷みつる
抱腹絶倒とはまさにこのこと。いやあおもしろい。テンポも抑揚も展開も実にいい。ダイナミックなアクションや構図も素晴らしい。細かいところまで作りこんであり、無駄なカットは一切ない。不条理演劇が成功している好例でもあり、知性的なギャグに大笑いさせられる。またメジャーからマイナー、マイナーからメジャーへの変調タイミングが非常に巧妙。それから「音」。人はどのような音に、どのような感情を抱くのか、正確に分析されている。テクニックを語れば切がない。と同時に深い内容もさりげなく持っていて、ふと気づけば、「う~ん」と考えさせられる。アクションビームもカンタムパンチもまったく歯が立たない敵、ス・ノーマン・パーが何故あんなものに倒されるのか?これはボスとの初戦でも再現される。思えば、人が人を超える時というのは確かにあるのだ。ここまで手を抜かずに作り上げられている本格的作品はもはや芸術の領域といえよう。
「ハイグレ魔王」に始まる、劇場版しんちゃんシリーズは回を追うごとにレベルを上げてきたが、本作で急上昇した。そして「暗黒タマタマ」「ブタのヒヅメ」と続き、「温泉わくわく」というトラップはあるものの「ジャングル」で復活、そして「オトナ帝国」「戦国大合戦」の金字塔へとつながる。もし、劇場版しんちゃんを観たことがない人に最初の一本を薦めるなら、隠れた名作「暗黒タマタマ」か、この「ヘンダーランド」を推すだろう。
公開 1996年4月13日
監督 本郷みつる
抱腹絶倒とはまさにこのこと。いやあおもしろい。テンポも抑揚も展開も実にいい。ダイナミックなアクションや構図も素晴らしい。細かいところまで作りこんであり、無駄なカットは一切ない。不条理演劇が成功している好例でもあり、知性的なギャグに大笑いさせられる。またメジャーからマイナー、マイナーからメジャーへの変調タイミングが非常に巧妙。それから「音」。人はどのような音に、どのような感情を抱くのか、正確に分析されている。テクニックを語れば切がない。と同時に深い内容もさりげなく持っていて、ふと気づけば、「う~ん」と考えさせられる。アクションビームもカンタムパンチもまったく歯が立たない敵、ス・ノーマン・パーが何故あんなものに倒されるのか?これはボスとの初戦でも再現される。思えば、人が人を超える時というのは確かにあるのだ。ここまで手を抜かずに作り上げられている本格的作品はもはや芸術の領域といえよう。
「ハイグレ魔王」に始まる、劇場版しんちゃんシリーズは回を追うごとにレベルを上げてきたが、本作で急上昇した。そして「暗黒タマタマ」「ブタのヒヅメ」と続き、「温泉わくわく」というトラップはあるものの「ジャングル」で復活、そして「オトナ帝国」「戦国大合戦」の金字塔へとつながる。もし、劇場版しんちゃんを観たことがない人に最初の一本を薦めるなら、隠れた名作「暗黒タマタマ」か、この「ヘンダーランド」を推すだろう。
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