私が前触れもなく、
ある日突然、
死んでしまったなら、
あなたは悲しみに暮れては、
毎晩泣くでしょう。
いや、泣きたいでしょう。
泣く間もなく、
いろんな行事が目白押しでな、
なかなか悲しみに暮れられへんのやで。
私の場合、遺影探しからや。
写真はたくさん流出しとるけど、
まともな写真がいっこもあらへん。
みんなで協力して探してくれ。
最悪、キャシーの写真でもつかって。
ほんで死後よな。
私の死後のこの世のことは知らんけど、
まぁ、告別式は大いに騒いでくれ。
私を知らん人も、どうぞ、ご一緒に。
若いうちに死んだら、
とにかく豪華にしてくれ。
問題はあの世よな。
天国と地獄があるとしたら、
私は天国に行くと思うねん。
昨日も放浪犬つかまえて、
飼い主んとこに返してきたしな。
たぶん天国には行けるねん。
でもさ、
天国っちゅうても、
死人の集まりなワケやん?
死ぬほどの恐怖を味わった人やん?
どこを向いても、
「痛いよぉ…」
「苦しいよぉ…」
「モルヒネちょうだい…」
地獄やで。
やっぱり死にたくないわ。
みんなを見送ってから、
寂しくなってから死にたいわ。