櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

音とは何と美しい(キース・ジャレット)

2014-05-20 | アート・音楽・その他
備忘。

キースジャレットの5/6東京コンサート、そこに行くことが出来たのは本当に運が良かった。衝撃、ちがう。至福、いや。感激やはりこれか、感激、と、おとなしく書くしかない。
渋谷で、20年ぶりに泣いた。

コンサート会場が教会に変わった、と書いた人がいたが、僕には、僕がきくことが出来たあの時間は、もっと生々しく痛いうずきに満ち満ちた、それゆえ圧倒的な静穏の瞬間だった。十字架も聖書も、いらない。

ピアノ一つ。
完全即興による、音と沈黙の対話。

音あるゆえの静かさ。
躍動ゆえの停止。
もう、世阿弥かと思った。いや、それは後。その時は、ただただ黙ったのだから。心の芯から。

黙る。

そこから広がる何かを信じるのが、音楽と舞踊(本来一つ、分かたれない、ダンスとは音楽、音楽とはダンス、そう思う)の基本、共点。

わずか10指そしてピアノただ12音の組成から紡ぎ出される無限。それは、手足胴体のみ材料とする舞踊もまた然り、限りあるものから生まれる無量無限。感情と数学の出会うこと、その凄まじさ。
まざまざ。サウンド、そして、サイレンス。

あまり色々書くのはやめる。

音とは何と美しい、

ただそう書くしか無いのだから。
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