櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

『サイレントシグナルズ』本人謝辞

2015-04-03 | 公演写真&記録(国内) dance works in JP(photo etc)
思うほどに遠ざかってしまうものがあります。反面、思いもしなかった何かが、ふと、そばに寄り添っていることがあります、舞い降りたように。思わないからこそ、近づいてくるのでしょうか。

皆様、ありがとうございました、心から。

ダンスソロ『サイレントシグナルズ』無事終演させていただきました。

今回、ほぼ毎日ご感想が届いております。今まで以上に観手の方々との関係を深く感じているさなかです。

アンケートでメールで、また直接に、いただいております言葉の数々に、驚きやヒントが真面目に沢山ありまして、「おおっ!」と唸るような言葉が幾つもあります。正直、びびっております。
感謝しつつ、これは肝心なところにいるなと思っています。

拝読しながら、
踊り手自身も知らない世界が観手の心に現れていることがわかります。
人の心というものの凄さ、、、。
踊りは、観ている人の心に生まれるんだなと、まざまざと感じます。

舞台は一つ一つ幕を閉じますが、踊りは完結しない。舞台から関係・コミュニケーション・動き・風、が生まれ、そこから踊りや肉体は新たな地点へと踏み出すのではないかと思っています。

眼差しをいただいた分、いまは声に耳を傾ける時間。演者が観客席からの響きを受ける時間というか、そこで育まれる意識が次の作品の始まりと考えています。

現場でも、眼差しの力は強烈でした。両日のコールはメッセージとして、ガツンと響きました。また、一つ一つの眼差しが一人一人の個人/個性/人生から発される呼吸であり肌そのものであることを、非常に強く感じる本番でした。

ご覧いただいたように、新たな道を歩き始めた感じですが、良きも悪しきも込みで、やって良かったです。

踊りなるもの、その現場で生まれるもの以外は不実なのではないかと思うようになりました。

眼差しのなかで、開く何かがあり、固く閉じる何かがあり、柔らかくなったり固くなったり、、、。流暢さやたどたどしさや、飛躍や墜落や停滞まで、全て「露わ」であるような生々しいものへと踏み込みたい。

踊りなるもの、踊り手と観手の関係から生まれる何かを希求し直したいと、改めて感じ入った本番でした。

ご意見、お励まし、そこから何か産みたいという気持ちがリアルで、いま次回作の構想がフツフツと出てきております。
次作は以前から温めているものではなく、今この地点から即、出てくるものに掛けてみたいと思います。

震災からの11作品に対して、今回の舞台は次へのジャンプ台になったかもしれないと思います。

半年くらいの制作期間をギッシリ稽古で埋めて、何が出てくるか挑戦したいです。結局、カラダのことはカラダで引き受けるしかありませんから。

紆余曲折、でこぼこ道、お見守りいただけたら幸せです。

秋深まる頃には再び舞台にカラダを乗せたいと目標しています。

あらためて、よろしくお願いします。

公演記録
次回公演の予定
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