櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

いきるためのいえ

2012-09-03 | アート・音楽・その他
都美館に行った。
フェルメールはじめマウリッツハイムの名品続々に瞠目したのはもちろんだけど、
ギャラリーの展示に思いがけない興味をいだいた。
「Arts&Life:生きるための家」展。
これからの住まい、をテーマにした、次世代建築家による建築プラン展。
建築のエレベーションや図面やステータス。すべて案だから、少し想像力を元気にしながら会場の中を歩いたり止まったり。
なのだけど、いや、だからこそ、なのかしら。アタマのなかでいろんな建築家が思い描く「世界」が見えてくる。
いえ、を通じて生命や人生のことを、ちょっと顧みる時間。
公募159案中、39案を選んだ展示とのこと。なかで、
僕が住みたいと思ったのは、宍戸香織さんという人の案だった。上の写真。
卵みたい、山みたい、波みたくもあり、巣のようでもある。家は僕ら人間の生命の巣なのだ、と気付かされる。
人間と自然が柔らかく出会い直すような、あるいは、自然のエネルギーを少し分けてもらうような、感触というか・・・。
ドルナーハで訪ねたいくつかの建築をちょっと思い出していた。
丸くて包まれるみたいで自然で、温かそうである。
こんなところに住んで太陽や星や雨や風を眺めたり家族とメシを食べるといいだろうな、そう感じたのだった。
それは、たぶん、この家のプランには、心の住まいについての思いやりがあるからだと思う。
素敵な事を考えている人が、やはりいるんだなと、明るくなれた。
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