櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

断片・2/9

2017-02-09 | ダンスノート(からだ、くらし)
朝届いたハッサクの実です。
親しい友人が、
アトリエの庭に木があって、実ったのだよと、、、。

えっ?これ、育ててたんだ。
知らなかったなぁ。
実った果実を通じて、友人が新しい顔を見せてくれたようで、なんだか嬉しくなります。

ぐっと押す力を彫刻する、というか、素材に凝縮された念を抽出する、というか、まあ大胆で鋭角的な作品が沢山ある作家です、彼は。

紹介される際もそれらに関する話題が多いのですが、だけど、ある展覧会に行ったとき、強くしっかりした作品たちの合間に、かなり小さな可愛らしい作品が、ぴっ、と置かれていたことがあって、そのことで、場がデリケートというか、すごく丁寧になっていた。そして僕は、その作品自体にもかなり魅かれていました。

誰しも幾つかの顔があると思いますが、闘う人とは別の、作家でありながら「あいつ」であるところの顔を、ふと感じる作品でした。

その小さな作品は、まるで野良猫が迷いこんだような佇まいでもありました。

送ってもらったハッサクを見たとき、箱いっぱいの真っ黄色と、まるい光沢と香りから、なぜか反射的に、その小さな作品の佇まいが見えるように思いました。それから、手の姿を。
作品を彫る手、酒杯を持つ手、そこに加えて、まだ見たことはないけれど、木を世話する手の姿を、想像しました。
いろいろな手の姿が、彼の作品のうしろにはあるんだろうなぁ、と思います。

果実は、もちろん美味かったです。

(少々個人的な話題にて失礼を、、、。)



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