ポツリポツリと花が開き、もうすぐあたり一面が柔らかな桜色に染まるのだろうと思います。
桜の色は何かが始まる予感を誘う色だなあ、と思うことが、ときどきあります。
あの3月11日に始まった日々に見た桜は放射能の不安のさなかにもかかわらず何か新しい生命の始まりを感じさせ克服への不思議な力を与えてくれた、コロナ禍が始まった春には満開の桜に雪が積もったがそれは長い冬の果てを照らす光源のようにも見えた、、、、。
限りなく白に近いピンクから薄紅まで、あの絶妙な色には、かたく緊張した何かを緩めて新たなものの誕生を呼び込むような、独特の力があるように思えてなりません。
そういえば、、、
胎内にいたころの私たちはいつも母体の血液によって薄紅に染まった光に囲まれて、これから地上に生まれ出ようとする心身を育てていたのではないかしら、、、あの、誕生以前の遠い淡い記憶を、もしかすると桜の色は思い出させてくれているのかもしれないなあ、、、、
とも、ときどき思うのです。
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