ことしは春公演につづき秋の延期上演も流れて、詰めてきた作品が一度は解体しました。
この経験を通じて、ダンスが壊れ物であることを意識し直しました。
しかしそこに、このコロナ状況をつうじて出てきた様々な思いやイメージが重なり、散乱してしまったものに結びついて、いつのまにか新しい作品として再発生し始めています。
音も言葉も身振りも機械的なことがらさえも、ことごとくが細かく散らばり、もう壊れてしまったかと思われましたが、そうではなかったようで、いったん霧のようなものになってもありつづけているものが再結晶し始めている、作業としては、もういちど呼吸からやりなおしているのだけれど、非常に細かい神経の呼吸のような感じを探っています。
いままでに経験したことの無い状態なので言葉にしにくいのですが、あえて言えば、あの3.11のあとにとても放射ののことが心配でならなかったときに(じっさいそれは降り注ぎ続けていたのですが、それでも、、、)気付けば目の前の樹木に新芽が芽吹いていたときの感じに近いのかもしれません。
すべての一瞬において、微細な出来事が作用しあって、外部の自然にしても、内部の思考にしても、生成は予測を超えて起こり続けているのでしょうか。
もしかすると、げんざいの僕は身体の皮膚の下で蔓延しているものを呼吸しようとしているのかもしれないし、肚の内部で沸騰しているものもふくめ、どうにもならない狂い、とでもいうようなものを受け容れ直そうとしているということなのかもしれません。
体の出来事を心が追う、ということでしょうか。ともかく作業をつづけます。
※2021年のどこかで上演する計画が具体的に動き始めました。順次、ご報告させていただきます。ぜひ、ご注目ください。
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