かつてなく、二度とない、何か。
ダンスは、そう言うしかないものだと思う。舞台のたびに思う。年々はっきりしてくる。ダンスは時間に関わっている。時間は一度だけ訪れ、二度と戻ってこない。衝動に似ている。希望にも似ている。喜びや悲しみにも似ている。出会いにも似ている。
公演週になった。
こないだ、今回の新作とシモーヌ・ヴェイユの言葉の関係に一瞬触れたが、稽古を詰めながら幾度となく思い出すのは、10年ほど前に上演した『青より遠い揺らぎ』(2013年3月上演、東京・plan-B)という踊りで、これはフランスの教会で思いついて、いつしか内心このヴェイユという人の言葉を杖にしながら稽古するうち形になった最初の一作だったが、今回の新作『心臓法則』は、その当時に宿った種子が発芽しようとしているような感じも少しある。
写真は会場での稽古風景。今週末、どんな空間が出現するか、ドキドキする。 (記:櫻井)
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Stage info.
櫻井郁也ダンスソロ新作公演
『心臓法則』7/13-14 開催
(予約受付中、両日お席あり)
⬇︎ 公演webサイト ⬇︎ 画像click
https://dance-sakuraiikuya-stage.localinfo.jp/
身体のケアや無理のない使い方を学びたい方、型にはまらない自由なダンスをやりたい方は、ぜひ。