櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

台風、夜、光

2011-07-21 | ダンスノート(からだ、くらし)
台風。
オイリュトミークラスは悪天候にも関わらず、集まりが良かった。
ドビュッシーの曲を踊りつつ、音楽と色彩の関わりについてイメージをひろげた。
トーンやインターヴァルの変化は、心の中にさまざまな色を呼び覚ます。
言葉によっても心は色を変える。
同時に、色をイメージすることで、心そのものも変化する。
不動の心も厳しい美をもつけれど、僕は色さまざまにうつろう心に人間らしさを感じる。
このクラスでは、いつも踊れば踊るほど、集中すればするほど、晴れてゆく人の心を感じる。
心の変化に身を任せること、身の動きに心の的を絞ってゆくこと。
その双曲線・・・。

来週上演するソロの踊りこみ、そして、ライトプラン。
今回は昨年12月につづき、自分でライトプランをする。
光が見えてくるまでカラダを動かす。

今回上演する「TABULA RASA」より少し前に、「Ur Licht」(源光)という短編映像をつくった。
それがふくらんで、このダンスには溶け込んでいる。ダンスは光に関係している。ドアーズやマーラーではないが、心の奥には闇があるのではなくて、くっきりと明るい光が揺れているような気がしてならない。
それから、今回の上演は初演から6年たつのだけれど、そのあいだに起きた心身の変化や創作してきたいくつものダンスが溶け込んで、ふくらみ/削ぎ/試み、集中的に取り組むことになった。
自分なりにターニングポイントになるかもしれない。

深夜、雨が小降りになったので少し外に出た。
風にあたっていると、皮膚は無数の矢印を獲得する。
土や砂利を踏んでいると、重心は遊び始める。
曇りの夜空は光を隠して想像力をふくらませてくれる。
夜は味方だ。
いましばらく、光が見えてくるまでカラダを動かす。

ソロ公演「TABULA RASA」7/29
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