世界のどこかで起きていること。

日本人の日常生活からは想像できない世界を垣間見たときに記しています(本棚11)。

「ネットで売ります 私の人生〜北京〜」

2017-08-16 18:00:49 | 日記
ネットで売ります 私の人生 ~北京~
原題:The Rest of My Life is for Sale
制作:Specivision Production(中国 2011年)
国際共同制作 NHK/MediaCorp
BS1 2011年10月17日





<内容>
 北京に住む陳瀟(ちんしょう)は経営していた洋服店の閉店や恋人との別れを機に、25歳のとき自分の時間をインターネット上で売りに出した。元モデルの陳には「一緒に海外旅行に行ってほしい」といった依頼もあるが、自らがかかわる意義を見いだした仕事だけを引き受ける。
 やがてアクセス数が16万を超えると、様々なテレビ局が時間を買って取材を申し込むようになり、陳は一躍有名人に。さらにネットビジネス会社を経営する友人から、ネットでの影響力を生かして一緒に仕事をしようと誘われ、女性誌が主催するダンス・コンテストを宣伝するため、ネットアイドルをプロデュースするという仕事をまかされる。
 ネットへの投稿をきっかけに、実社会で自分の生き方を見つけ始めた陳。ネットに自分の時間を売り出してからの約700日間を追った。


 まず、中国でこんな自由な生き方ができることを知り、驚きました。
 学歴とお金がものを言う社会で、田舎から出てきた学歴のない市民にはなかなか居場所が見つからないというドキュメンタリーが多いからです。

 陳瀟はネット上で便利屋のようなものを始めました。
 人生に夢を持てなくなっていた彼女が、お客さんと小さな幸せを共有する経験を重ね、夢と希望を取り戻すことができました。
 ネット上の有名人になり、その影響力を借りたい友人から会社に招かれました。
 そこでも一定の成功を収めましたが、資本主義社会の権化のようなその会社に馴染めず、会社を辞めてしまいました。

 漂流する若者の生き様。
 映画のストーリーのようですね。


<制作者からのメッセージ>
 この番組を制作するにあたり、私たちは1年半の間に200時間分の映像を撮影しました。豊富な映像は、物語を紡いでいく上で 様々な選択肢を与えてくれました。しかし、それを限られた長さのなかで十分に伝えるのは、大きな課題でした。
 幸い、私たちはNHKから多くのサポートを得ることが出来ました。プロデューサーは、北京に2回も足を運び、その国際的な視野と豊富な経験で私たちを正しい方向へと導いてくれました。 
 NHKは、この作品に新たな可能性を与えてくれました。主人公の陳がインターネットによって、新たなチャンスを手にしたように。

「食料廃棄物をゼロにせよ〜フランス社会の挑戦〜」

2017-08-16 16:04:40 | 日記
「食料廃棄物をゼロにせよ〜フランス社会の挑戦〜」
2016.7.11放送:NHK



<番組内容>
 今、世界では、食料生産量の約3分の1が廃棄されている。食料だけでなく、食料を生産するための膨大なエネルギーが浪費され、深刻な環境問題を引き起こしている。こうした現状を変えようという世界初の法律が今年2月、フランスで制定された。すべての大型スーパーに売れ残りの食料の廃棄を禁じ、慈善団体への寄付を義務付けた食料廃棄禁止法である。フランスの画期的な試みが投げかける食料廃棄の現状と課題を見つめる。


発展途上国や難民キャンプでは食糧が不足しているのに、先進国では食料の1/3が廃棄されているのが現実です。
① 生産の場
② 小売り(スーパー)
③ 家庭
のそれぞれで食料が廃棄されており、それを減らす努力がなされています。

対策として、
①に対しては、
・外見が悪い作物を「見た目は悪いけど味はいいよ!」というラベルを貼って、定価の7割で販売する。
②に対しては、
・スーパーマーケットは賞味期限切れ間近の食品を廃棄せずに配布すると税金が免除されることになった。
・困っている家庭への配布は、現在はNGO(フードバンク)、キリスト教系慈善団体が担っているが、限界がある。そこをコーディネイトすることがビジネスとして成り立たないかと介入が始まっている。
③に対しては、
・ついつい買い込んでしまう主婦対象に、それが適切な買い物か評価してくれる専門家が登場した。

等々が紹介されました。

日本ではこのような動きがあるのでしょうか。

その昔、倉本聰さんが主催する北海道の劇団が、コンビニの消費期限切れ廃棄食料を受け取って劇団員の食料にしているとTVで見たことがあります。