「パラドックス13」東野圭吾

最近の東野作品のペースは早い。ドンドン新刊が発行されてくる。
東野氏の新刊はすぐにでも飛びついてゲットはするもの・・・他にも色々読みたい作品がいっぱいあるのでたまるばかり。知らぬ間に数冊本棚にためこんでしまったようだ。まずいまずいと手にしたのがこの「パラドックス13」。
東野作品にしては珍しいタイトルだなぁ～？と何気なく思っていたが、数ページすすんだだけでいつもとちょっと雰囲気が違う事に気づく。おいおい、これって思いっきりSFじゃん！東野氏のSF大作って何かあったっけ？天空の蜂？虹を操る少年？パラレルワールドラブストーリー？う～ん、どれも全然違う。これはまさしくSFの大御所の小松左京作品のようだ。左京氏の代表作の「日本沈没」や「復活の日」「首都消失」などにかぶる雰囲気だ。へぇ～東野氏もこんな破滅的な迫力ある作品書けるんだぁ～っと何となく感心。
とは言え、東野作品読み慣れている自分らにはすごく新鮮な感じだが、根っからのSFファンが読んだらイマイチという程度なのだろう。細かいところはともかく、概ね流れは予想できてしまうというのが、ちょっと悲しい。簡単にいうとパラドックス13という地球規模の不思議な現象により、地球から人々が突然消える・・・そして残された人々を壊れ行く都市、地球が襲いかかる・・・。
しかし、こういった世紀末的なストーリーは色々考えさせられるものだ。自分だったらどうする？何となくあっという間に読破してしまう作品です。