新年のうた
きみの古ぼけた頭にも新しい年が明けた
君はたしかに午前零時をまたいだのだ
そんなよろけた足でも
昼に食べたものを夕方には忘れているきみだが
昨日失言したこと、おとといからかわれたこと
それらはあばら骨に食い込んだままだ
だが 今日へ昨日を引きずるな
おとといを好き放題にさせるな
古ぼけた頭の湖底を錆びた鉄棒で引っかき回すな
今日の荷物は明日へ取り置かず
今日の分を腹いっぱい生きよ
きみの古ぼけた頭 そこにも年は新たになったのだ
●ご訪問ありがとうございます。
一晩明けて、町が新鮮に見えた、という年がありました。今年二〇二三年の元旦は、その新鮮さが感じられませんでした。昨年を引きずっているのだと思いました。
けれど、そんな私にも年が明けたのです。思い通りにいかないことが少なくない昨年でした。今年もそうかもしれません。けれど、そんな私にも年が明けたのです。「ちょっとだけ顔を上げてごらん」と声をかけながら、歩き出してみようと思います。