祈りうた（命の喜 会話）
会話 九十六歳のおばあちゃんが言う 死にたい死にたい言うても 寿命は迎えにきてくれん ...
祈りうた（命の喜 晩鐘）
晩鐘 夕暮れが優しい いち日を慰める 病んだ妻 病んだ妻のそばで過ごした夫 今日も生きられた そんなささやかな喜びが ふたりを祈りでくるむ ...
祈りうた（命の喜 蔓 蔓２）
蔓（つる） ―ぼくは弱いから そうつぶやいて 君は 恥ずかしそうに 身をくねらせたのだった ―ひとりでは立てないから こんなふうに 塀（へい）にし...
祈りうた（命の喜 守られ上手になれたら）
守られ上手になれたら 守られ上手になれたら 肩の凝りがほぐれるかもしれない 守られ上手になれたら 胃のつかえがやわらぐかもしれない 守られ...
祈りうた（命の喜 蔓３）
蔓３ なんと地を這（は）う奴がいる 泥の汚れも雨の溜まりもおかまいなし 人が踏むのも犬のおしっこも何のその 生きるぞ生きるぞ そう言って這っている ...
祈りうた（命の喜 蔓４）
蔓４ 地を這うおまえから漏れ出る息は 今日への怖れだろうか 踏みつけられ ちぎれてしまうかもしれない 今日で終わってしまうかもしれぬ命 その絶望の息だろうか...
祈りを、うたにこめて
詩も川柳も短歌も、ぜんぶ祈りのうたでありたい。
人に誇れる者ではありませんが、日々感じる事・思うことを、詩、川柳、短歌、エッセイなどに整えたいと思っています。その根っこに、その向くところに「しずかな、けれど粘り強い祈り」を込めて。
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