祈りを、うたにこめて

祈りうた・いのちうた(無意味な語呂合わせのこと、探る、真理)

無意味な語呂合わせのこと


 無意味が充満している。いや、意味への問いが地べたを這っている。―いじめ、ハラスメント、貧しさ、不和、差別、病、犯罪、自然災害、戦争…。それは何故だと問う。終わりはないのか、解決はできないのかと、握りこぶしを固める。
 問い詰める息苦しさより、ただ黙って理不尽さに耐えるほうが辛い。ヒトの皮膚はこんなに薄いのに、人と人とを裂きたい欲望、心の脂肪は、分厚くギラツイテいる。
 ナンセンスの中に意味はないか、意味は生まれてこないか、辛抱強く抗(あらが)う魂、それが起こされてこないか。もっとも大きな力にすがろうとする思い、真摯で謙虚な祈りが、こんなに傷を負った胸からでもにじみ出てこないか。―無意味な語呂合わせをしている間に。



探る

生きているときは下を向くこともある

だが 死ぬときはみんな上を向く

うつむきのままで人生を探るのはむずかしい

いのちの意味を探りたいなら 高い所を掘らなくては




真理

新年の信念はなんだ と問われたので

深淵に首をつっこめば真理が探れるだろう と答えた

深淵は深遠だから、新券同様透けては見えまい と嗤(わら)われたが

なあに、真理はきっと真円の中にあるよと 五円玉をのぞいた





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