山椒の木に、実がなった。
2本あるうちの1本だけ、毎年5月から6月にかけて実をつける。葉っぱも大活躍だが、実山椒は保存できるのがうれしい。
鮮やかな緑のうちに収穫する。
実は奥のほうになっている。枝の鋭い棘で守られているから、穫るの一苦労。
実の表面には手榴弾のような模様がある。ブドウの房みたいなかたまりを根元から刈っていく。
結構たくさん穫れた。翡翠の色、しかも透明感あり。
ここからがたいへん。実を一粒づつ、フサから切り取る。
太い軸を残しておくと、食べるときモソモソする。
中庭で音楽でも聴きながら、ゆっくりやる。あわてない音楽、やっぱりバッハのピアノ曲がいい。「2声のインベンション」だ。3声より2声のほうが、すき間があって、この細かい仕事にあっている。
音符みたいにころころ、実がおちてアルミボールでおどる。
これを水でよく洗ってから茹でる
沸騰したお湯に塩を少し入れて茹でる。
茹で時間は、量や実の大きさで違うが、5分から10分くらい。8分茹でた。指で潰れるくらいの柔らかさになるまで。
早めに収穫したので、実が堅かった。少し長めにして8分30秒茹でた。
ザルにあげて1時間ほど水にさらしてあく抜きする。この時間も量によって違う。
さらす時間で辛味が違ってくるので、食べてみるのがいちばん。あくが抜けるまで時々水を替えながらやる。辛味が強いほうが好みなので、早い目の45分、3回水を取り替えた。
水気をふき取り、煮沸消毒した瓶に塩と一緒に入れて、塩山椒。
醤油漬けは、日本酒と同量の醤油を煮立ててつけ汁をつくり、冷ましてから瓶に山椒の実がひたひたになるように漬ける。
残ったものは適量ずつ小分けにしてラップで包んで冷凍保存。
ウナギのかば焼き(生ウナギを七輪で焼く)には欠かせない。
ちりめんじゃこと混ぜたり、魚の煮つけに入れたりする。
とくにサバの煮つけによくあう。