
詩育22.9.15 月暈
――2022年9月9日の満月。22時30分頃、雲からやっと顔を出した。三脚がなかった。マニュ...

ゆらぐかけらShakenFragments 32 青
青のゆらぐかけらが瓶のなか 無脂肪の困惑を数滴たらして 粒子が煙をつぶやきながら懸濁...

詩育22.9.13アリの朝
アリが羽虫をかついでパニック症を歩いている 台風の通ったあとだから病室が散乱している ...

つらなりのほつれ 45 ヤギスケッチ
うったては、いさぎよく。サーカスで生まれたゾウに草原を見せる決意で。 ヤギスケッチし...

つらなりのほつれ 44 エビは、あがらって
「である」や「ある」に、ちゃんとえらがないなんて。 グランベリーを食べながらこのまま...

詩育22.9.10 ひっそりとっとり
港が見えるカフェのマスターはインスタ嫌いだが まともに変わっているエチオピアを飲んだ ...

詩育22.9.8 朝顔
怒りや悲しみで破顔するのではなく開花する 青をもっとちかくして朝顔を思考していたいの...

ゆらぐかけらShakenFragments(31)蝉殻
攻殻のゆらぐかけらをつらぬく標本針言語をつまんで聞き分けのいい石になるよこのビール飲...

つらなりのほつれ fray of sequence(43)怪談を降りる
蔦植物のからまった恣意性のカルカッタ墓標の液晶ディスプレイが遺棄されている。 きょうはとくべつ空がひくい。雲の端末がくっきり落ちている山のいただきは安心して目覚めのふとももを...

詩育22.9.5 おののくクサリ
「……」を、はねのけるように踵をかえした どうしてあんなことに、のタガを外した 大型のカワサキ急発進しながらなに言ってんだ、あいつ。 あとにのこされた傷のあとくされにお...