水田跡に栗を植えることにした。
この数年、ずっと草刈りだけをしてきた。4月から10月までは月に一回。梅雨明けてから夏は月2回、草刈りだけするのはむなしいので岡山甘栗を植えることにした。この栗は天津甘栗の品種苗を岡山県勝央町で育てるのに成功したのでその名がついている。和栗ほど大きくないが甘味があり、焼栗にはピッタリ。
しかし水田跡を栗園にするには、2つの大きな問題がある。
イノシシと水はけだ。
まずイノシシ対策で害獣柵を設置する。
ハッカーと呼ばれる結束用の道具を使う。柄を持ってクルクルすると、先のかぎ状の鉄爪が回るしくみ。
結束用の針金は曲げられた状態で売られている。鉄よりステンレスのほうがいい(値段は6倍ぐらいするが)。鉄はすぐに錆びて強度が弱る。柵そのものは鉄でかまわない(錆びて茶色になったほうが自然のなかで目立たない)が、針金はステンレスがいい。右側がステンレス。
一番左のハッカーは、たぶん父が使っていたもの。引っ越しのときにいっしょに持ってきてしまった。あるいはこの家にはじめからあったもの。ずっと何に使うのか分からないまま放置していたので回転がスムーズではない。油をさした。
真ん中のハッカーはホームセンターで安いのを買ってきた。これでできないこともないが、先のカギのところが小さいので結び目の円が小さくなる。そこがすべりすぎるような気がする。後ろのすき間に手袋が挟まるという欠点がある。
右側のハッカーは、この機会に新しくAmazonで購入したもの。ベアリング入りでスムーズに回る。それに先が手づくりで具合よく円ができて気持ちよく締まっていく。
こんなふうに円ができて下に下に締まっていったあとが見えるようにできると美しい仕上がりになる。最初はうまくできなかった(上に重なって「うんこ結び」になると見た目もよくないし、締まりもあまい)。
田んぼの周囲をぐるっと囲むと、概算で、鉄柵は90枚、鉄筋杭は100本ぐらい必要だ。
あぜ刈り機で走ってだいたいのラインをつけておいて、鉄杭を打ち込んで柵をくくりつけて(結束して)いく。
入口は軽トラが通れるように柵1枚分。鉄筋棒を5cmの間隔をあけて2本打つ。その間をスライドさせる簡単なもの。
すべてが2日でできた。
これで様子をみてみる。イノシシの足跡が害獣柵の外側だけにつくようになればとりあえず完成だ。