ヒューズが切れてしまった原因があるはずです。それを直さないと、まだヒューズが断線してしまいます。
調べてみると・・・1次側のスイッチング用FETのD-S-G全てがショートしていました。この場合は、結構激しい壊れ方をすることが多いので、他の部品も壊れていることが多いので修理が厄介です。
壊れたFETを取り外して、さらに調べてみると・・・このスイッチングFETを制御するG(ゲート)のパターンが、GNDレベルになっています。このG信号でFETをONーOFFしますので、これはヘンです。
G制御回路を調べていくと、基板上のモジュールにたどり着きました。モジュールを外して調べてみると、FETをコントロールするドライバーICの出力が、GNDにはり付いてしまっています。
では、ドライバーICを取り外して単体で調べてみても、やはりGNDレベルです。
う~ん、スイッチングFETを線御するドライバーICも壊れてしまっているようです。こちらも手配して、交換しました。これで通電しても問題ありませんでした。
ヒューズが切れた原因は、
(1)スイッチングFETが故障(ショート)し、G(ゲート)に高電圧がかかり、そのためGを制御するドライバーICの出力が壊れた。
(2)Gを制御するドライバーICの出力が壊れてしまい、スイッチングFETがONになり続けたために、スイッチングFETが故障した。
のどちらかのように思うのですが、電解コンデンサーの故障(液漏れ・頭部膨張)が確認できない場合の電源ユニット修理は、スイッチング回路の部品が故障している可能性が大きいので直せない(全ての故障部品を見つけ出せない)場合が多いです。
もちろん、簡単に交換できる(代替のきく)電源ユニットを使っている機種では、新しい電源ユニットに交換すれば、一番確実で安心なのですが・・・メーカー製のパソコンの電源ユニットは、ほとんどが独自規格の形状・仕様の場合が多いので、修理して使い続けることになってしまいますね。
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