パソコンと言っても、タワー型のワークステーションです。
メーカーサイトより
最近はデスクトップPCでも、スリムタワーやミニタワー型が多いので、久しぶりにタワー型のパソコンを見ました。
でも筐体が大きい分、分解はしやすくなっています。
実は、4年くらい前に別のお客様から･･･Precision T3500の電源が入らない、という依頼で修理したことがあります。
その際は、電源ユニットから全く電圧が出ておらず、内部を確認するとスイッチング用のICのパッケージが割れており、新品の電源ユニットを入手して交換しました。
この機種に使われている電源ユニットは、特殊仕様で、マザーボードへ接続するコネクターは多極の一つのコネクターでつながっています。
その時のブログは、こちらです。
今回は、電源は出力されるが、すぐに電源が落ちてしまう、ということなので電源ユニット以外の可能性もあります。
マザーボード上の電解コンデンサーの故障（液漏れ）やCPUファンの故障による温度上昇など。
とりあえず、通電する前にカバーを開けてマザーボード上の部品を確認しました。特に電解コンデンサーの故障も確認できませんでした。
電源がすぐにおちてしまう状態のパソコンの場合は、ディスクの接続を外した状態で最初に確認します。今回はSSDとHDDのディスクが1台ずつありました。ディスクへのケーブルを外して通電してみると･･･電源が入りメーカーロゴ表示の後、暫くすると･･･起動ドライブがない云々のメッセージが出て、電源が落ちてしまいます。その後も同じ状態です。
電源ユニットチェッカーを持っているのですが、特殊仕様の為使えず、ATX24ピンとCPU用の6ピン（特殊仕様？）の電圧をテスターで測ってみると、CPU用の電圧が不安定のようでした。汎用電源であれば、手持ちの電源ユニットをつないでみて、改善するか確認できるのですが･･･
この機種の電源ユニットは背面に、テスト用のスイッチとLEDがあるのですが、ケーブルを外した状態で行うと、時々「不合格」になります。
あくまでも推定になってしまうのですが･･･電源ユニットの故障の可能性が高いということで、新品の同型番の電源ユニットを入手しました。
DellのPCのよい所は、比較的保守部品の入手が容易であることです。
新品の電源ユニットが届き、早速交換してみました。
まずディスクにケーブルを接続しない状態で電源スイッチを入れてみると･･･電源が入り、暫く放っておきましたが電源が落ちる事はありませんでした。
大丈夫そうでしたので、今度はディスクを接続した状態で、電源を入れてみました･･･Windows10の画面が表示されデスクトップ画面が表示されました。暫くそのままにして様子をみましたが、電源が落ちることはありませんでした。半日ほど連続通電しましたが、問題なさそうでしたのでご返却させていただきました。
2011年購入のパソコンだそうで、10年以上の使用になりますが、XeonのCPU、メモリーは2GB×6=12GB、SSD＋HDDという構成でWindows10でもサクサク動作しますので、サポート終了まで使えますね。
