島根旅行で三田へ向けて帰る際、「安来(やすぎ)市にD51あったような気する」と思い出し、スマホナビで和鋼(わこう)博物館に立ち寄った。そこには、郡山工場製(現:JR東日本郡山総合車両センター)のD51-488号機が保存されていた。なお、同機は全国に4両が「準鉄道記念物」として保存されているうちの1両である。ほか3両は1、187、745号機である。
木々で隠れているが、駐車場出入り口まで近づくと漆黒のD51-488号機がお出迎え!しかも腕木式信号機もあって往年の姿を彷彿させる。
D51-488号機の経歴は画像の通り。東北、九州、山陰エリアで活躍した実績を持つ。昭和36年4月30日の長島機関区は宮崎県にはなく、正しくは、福島県の長町機関区の誤りの可能性がある。
機関車をそれぞれ4方向より撮影。老朽化対策として屋根付きで保存されている。とはいえ、最近整備されていないのか一部箇所に錆があったりと草臥(くたび)れ感が否めない。前照灯も正面とデンター(炭水車)は残っていた。デンター(炭水車)はテールランプはあるが、レンズでなく、ペンキ塗りになっていた。
ナンバープレートは盗難なく健在。郡山工場製の製造銘板は戦時仕様の簡素なものになっていた。
同機は、1940(昭和15)年3月製造も1958(昭和33)年2月にボイラーが生まれ故郷の郡山工場にて新缶に交換されている。その銘板がボイラーに貼られていた。
動輪。全体にペンキ塗りであるが、ほとんど退色はない。ロッドも綺麗。刻印は近くで確認も発見できなかった。
キャブ内(電車でいう乗務員室)
同機は博物館敷地内の限られたスペースに鎮座しているため、キャブ内の見学は不可能である。他方、外からだとその姿を見ることができる。筆者が見た感じでは、部品盗難はほとんどなかった。
これは何だろうか?「C5919ミヤギク」と書かれている。
デンター(炭水車)の板バネ。
ボイラー底部。SLの静態保存の場合、腐食で穴が開いているのが多いが、D51-488号機はそれがなかった。ただ機関車本体は貴重な準天然記念物なので、筆者個人としては早急な整備や修復を望みたいところ。
最後に、自分のマイカーとツーショット。訪問時間は夕方に近かったこともあり、西日が機関車を照らしていた。この後、三田まで高速を使って無事に帰所できた。
撮影日・場所→2018(平成30)年9月27日・島根県安来市安来町「和鋼博物館」
アクセス…JR山陰本線安来駅下車徒歩15分。詳細は和鋼博物館hpを参照。
*D51-488号機概要*
製造年月日…1940(昭和15)年3月28日
製造メーカー…国鉄郡山工場製
製造番号…No.06
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