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C57-11号機

2022-10-26 06:10:33 | 鉄道

「貴婦人」「シゴナナ」の愛称で親しまれたC57型蒸気機関車。1937年に誕生した同機は、1947年までに207両(国内機は1~201号機、台湾への輸出機CT270型蒸気機関車271~276号機を含む)が製造された。北は北海道から南は九州まで日本全国の国鉄路線で旅客や貨物を中心に活躍した。
そのなかでも、兵庫県豊岡市にC57‐11号機が静態保存されている。しかも、同機はわずか5両(8~12号機がそれに該当する)しか製造されなかった「汽車会社大阪工場製(現在のJR安治川口駅付近にあった)」の「シゴナナ」である。

真夏の夕日を浴びるC57‐11号機。1946(昭和21)~60(昭和35)年に門司機関区(福岡県)に在籍し、特急かもめ専用機で活躍した実績を持つ。また、九州を中心にみられた「K-7型除煙板」(国鉄小倉工場製作の切り取り式除煙板)を装備しているのが特徴である。この型のシゴナナは、ほとんどが九州地区で保存されているが、それが本州に、しかも兵庫県で保存されているのは珍しい。


デンター(炭水車)。

同機の経歴は以下の通り(画像をタップすると拡大できます)。

C57-11号機のナンバープレート、「豊岡機関区」区名札、換算プレート、製造銘板。しかし、製造銘板は「昭12・汽車」と表示されたこじんまりな戦時型となっている。
 
「K-7型除煙板」を拡大。国鉄小倉工場製作の切り取り式除煙板は10種類が製作された。
 

福知山、豊岡機関区転属後に装備されたキャブ窓の増設(画像中央の楕円形の窓)と運転席のつらら切り(画像左)。
 
動輪(2C1パシフィック)。刻印は機関車周囲を柵で囲んでいたため確認できず。
 
現役機のような光景。なお、画像の腕木式信号機はのちに設置された。

〇撮影データ
撮影日:2019(令和1)年8月11日(日)
場所:兵庫県豊岡市中央公園(アクセス→JR豊岡駅から東へ徒歩15分)


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