※以下の内容は私自身の中でストーリーをまとめることが主目的です。
※妄想の部分も多くあり、正しいといえるものがすべてではありません。また、作品自体が解釈に幅が取れるような作りになっているため、
考え方を強制するものではありません。 もしこれを読んだ人が面白そうと思っていただいて、ゲームをプレイしていただけたら、ものすごくうれしいです。
※基本的にネタバレ全開なので、プレイしてから読んでいただくことをお勧めします。
※各記事は予告なく追記・修正します。
★村とミランダと四貴族【1】
さて、前回は各集落について振り返り、今の村が4人の始祖の子孫からなっていて、また菌の存在も忘れ去られているだろうというところまで書きました。そして、ここからは一気に作中の要素をつなげて、あまり世の考察で踏み込まれていないであろうところまで妄想を広げたいと思います。
(正直、これから書こうとしている"ミランダの夫"の存在を考えるにあたって、いろんな要素が相関を持っていて、どこから書いていいのかかなり迷いました。今まで4つの記事を説明の土台として書いてきましたが、少し退屈だったかもしれません。へたくそですいません。)
さて、ミランダの夫はいったい誰なのか? これを考えるためにミランダの生活と歴史、そして四貴族の誕生までを考えていきたいと思います。
ーさて、ここで突然ですが、ミランダは恐らく山羊が好きです。 いきなりなにいってんの?と思うかもしれませんが、私がこう妄想する要素をチェックしていきます。
まずは村にきて最初に会う老婆についてです。物語の中でこの老婆はミランダだということが判明します。老婆の姿になっていたのはイーサンを見張るため、とか、四貴族に渡したローズの部位を都合よく回収してくれる存在とするため、と考える人もいるようですが、少なくともこれは主目的ではありません。なぜなら、序盤のルイザの発言から、老婆は昔からこの村に存在していたと分かるからです。
イーサンをコントロールするためなら、ローズが誕生するまでに変身している必要はありませんよね。つまり、ミランダは何か別の目的があって老婆に化けていたということになります。ではその目的は何なのでしょうか? 村人がみなミランダ様ミランダ様と崇めており、ミランダがある種の宗教の神になっているのに対して、老婆はその教祖的な立ち位置となっています。ミランダが老婆となって村人を扇動する理由は何なのでしょうか?
物語の中でミランダはもともと医者だということが書かれています。普通に医者として働いており、村の人々を救っていて、きっと慕われていたのでしょう。ミランダ自身も村が好きで、とても暖かい環境で育っていたのだと思います。ところで、この村の中で、診療所ってどこでしたでしょうか? これは2ステージ目であるベネヴィエント邸の地下環境が該当しますね。医療器具や手術台、医療関係の書斎など、まず間違いないでしょう。さらに、事前の情報ではもともとベネヴィエント邸は診療所、というのは公式の設定見解です。ということで、ミランダがこの場所に住んでいたのは間違いないでしょう。
ベネヴィエント邸1~2Fは住居スペースなので、ミランダは診療所兼自宅としてこの建物を使っていて、普通に暮らしていましたが、夫となる男と出会い、結婚しました。 ペットに山羊なんか飼っちゃったりして。(作中にミランダに山羊を献上するメモ書きがありますが、黒山羊・白山羊がいる場所は、ベネヴィエント邸の小屋付近です。) そしてエヴァが生まれます。 エヴァのおもちゃとして好きな山羊の工芸品なんかも生産スタートしちゃいました。(魔除けの山羊は村を守るものなので、壊すとミランダ様の罰が下る!と、老婆=ミランダ自身が言っています。つまり、こんなただの工芸品ですが、ミランダは1つでも壊してほしくないということになります。きっと思い出の品なんでしょう。)
村人もミランダのことを慕っていて、そんな工芸品を買ってはいろんなところに飾っていたので、各場所に散らばっているのでしょう。
そんな中、世の中ではスペイン風邪が流行。エヴァもその犠牲になってしまいます。あとは作中で語られている通り、ミランダは死に場所を探していたところ、菌の存在に触れ、村の過去についての知識を得ます。そしてローズの器を作るための実験を進めるのですが、ミランダは作中ではひたすら村人にカドゥを植え付けて試していたように見えましたが、最終的にはローズの体をバラバラにして四貴族に渡します。ローズが器として適合していて、今までと同じやり方をするのであれば、こんな回りくどいやり方をしなくても、直接カドゥを植え付けてしまえばいいのです。でもそうはしなかった。つまりこれは必要な儀式で、その儀式をアンブレラマークの遺跡がある場所で行う必要があることを知っていたことになります。絵本では少女が始祖から4つのものを受け取ってから鏡に閉じ込められていますが、この各始祖から何かを分け与えてもらったうえで儀式をすること=次の世代の魔女を生み出す儀式になっている、ということを菌根の記憶から得ていたと考えてよいでしょう。そしてその与えられた"何か"とは、簡単なのは血だと思います。
つまり何が言いたいかといいますと、最終的な儀式を行うために、まずは始祖の血を引く人間を村から探し出す作業、がまずミランダが目標にしていたことだろう、ということです。この始祖の子孫探しの中で、ドミトレスク・ドナ・モロー・ハイゼンベルグを見つけたのでしょう。
ここで問題になるのは、村人をそんな無茶苦茶に実験台に使っていいのか?というところ。ミランダのメモでは村人の意識を操作し、人体実験を行うのに都合がいいようにした、と書いていますが、まずカドゥを植え付けるところがハードルですよね。ミランダは医者です。診察に来た人間に治療薬と偽ってカドゥを植え付けるのは容易でしょう。ただこれで患者がどんどん発狂していては、村人はミランダを疑うでしょう。ここでミランダが医者として実験を行い続けるためにしたこと、それこそが"ミランダ教の発足"と思われます。つまり、"ミランダ様が村を守ってくれる!!"という思想を村人に植え付ける必要があったのです。ただミランダ自身が"私が神です!”といってもきっと聞いてくれませんよね。そこでミランダが考えたのが、”老婆に変身する”ことです。老婆を教祖としてミランダ教の信者を増やし、実験をスムーズにしていったと考えられます。
"ちなみにエンディングのスタッフロールで、鳥のマスクをしたマントの人間が病気の少女に注射をし、同様に両親にも治療をしたところ、両親のみ発症した様子が描かれています。この場面の直前でカドゥの絵がありますから、マントの人間は間違いなくミランダです。この少女は菌に適合したのでしょうが、彼女は今どうしているのでしょうね……?
さて実験は進み、適合率の高かった人間を四貴族として設定し、手分けして実験を進めていたと考えられます。ちなみにですが、ドミトレスクは村の外の人間との記述がありますが、こうもりの集落は、おそらく少し離れたところに集落があるのだと思われます。またモローが極端に四貴族の中で適合率が低そうに見えたのは、前回述べた通り、漁村の人間がほとんどいなくなり、他の始祖の子孫との交わりが多かったため、純血の存在がいなかったのだと思われます。ハイゼンベルグは、まぁ工業地帯から見つかったのでしょうね。
さて、ここで一つ気になることがありますね。考察記事ではしばしば注目される、ドナが本当の四貴族なのか?という問題ですが、
次回に続きます。→村とミランダと四貴族について【2】
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