えびみそのタイ冒険

2020年末にタイに移住し、自分と向き合う毎日を送る45歳の青年"えびみそ"の物語。

#139 カップ爺さん②

2022-12-29 07:25:00 | 日記
ここ、タイにやってきて、
カップ爺さんとの付き合いも
かれこれ2年になる。

爺さんは、相変わらずだ。
同じところに、
同じようにちょこんと座っている。
小さな背中を曲げて。

僕は早足に
爺さんの帽子の中に小銭を投げ入れる。

今日は、
バンコクで今年最後の朝なので、
年の瀬に少し小銭を奮発してあげた。

爺さんと僕の関係は、
それだけだ。

爺さんも、
そして僕も
迷えるこの世界の住人に変わりない。

さて、
どっちがより迷っている方か?

案外、僕かもしれない。

#138 戦い

2022-12-26 20:29:00 | 日記
一番辛いのは、

自分との戦い。


#137 人は、忘れていく

2022-12-04 10:16:00 | 日記
人は、
忘れていく。

過去の事を。

あの時聴いた音楽、
嗅いだ匂い、
感じた気持ち、
揺れた感情、
あの人の言葉。

昭和の匂いを忘れている。

寂しい事もあり、
切ない事もあり、
小さな喜びもあった。

そこには小さな思いやりがあり、
人の繋がりがあった。

皆んな幸せじゃなかった。
でも、皆んな幸せだった。

そういう時代を含めて全て、
人は忘れていってしまう。


#136 一握りの優秀な才能

2022-11-12 15:18:00 | 日記
優秀な人、
天性の才能を持つ人というのは、

なかなかそういう人がいないから
そういうのだろう。

その他の殆どの人が、
チャンスがあってもそれを無駄にする。

良いものが出来ない。

しかし、
そうした中にもほんの一握りの
素晴らしいものを生み出せた人がいる。

それは、

日本でも、
世界でも同じ。


#135 彼女との未来

2022-10-24 06:31:00 | 

仕方ない。

悪いのは、彼女じゃない。

そして、僕でもない。

僕はやっぱり、淋しがり屋なのだ。

一緒にいたい。

でも、束縛したくない。

自由が僕にとって、

彼女にとって大切な事を分かっているから。

執着は彼女自身を

僕自身を良くない方向に向かわせてしまう。

僕は彼女を縛りたくない。

彼女に執着するような発言をしたくない。

そうすると、自分がどんどん狭くなってしまう。

そして、

僕には仕事がある。

これが一番だ。

子供たちが日本にいる。

そのために、

欲する、欲しないに関わらず、

僕は会社で働かなければならない。

働いている限り、

夜の世界との関わりを断つことは出来ない。

そして、

彼女はいつも僕のそばにいる訳ではない。

彼女は、

チェンマイに家を買った。

娘がチャンワッタナにいるのは仕方ない。

僕だって息子最優先だ。

でも、

遠くチェンマイにいるのは別だ。

この状態は、厳しい。

仕事を辞めて、

僕だってチェンマイで暮らしたい。

でも、無理だ。

今は無理なんだ。

彼女と二人で暮らせていけたらどんなに良いか。

でも、

僕にはその自由は無いのだ。

悪いのは、彼女ではない。

しょうがないのだ。

そういう境遇なのだ。

そういう状態なのだ。

それが遠距離恋愛であり、

僕の不自由さであり、

僕の不器用さであり、

僕の誠実さなのだ。

僕自身への。

彼女への。

彼女には不誠実に映るかもしれないが、

これが僕の一番正直な生き方なのだ。

どうにもならないのだ。

でも、

彼女には言い訳はしない。

説明をすることの無意味さ、

情けなさ、

虚しさを一番分かっているのが僕自身だ。

これで続かないのであれば、

所詮それまでの繋がりだったのだ。

昔のように

いつも2人で屈託なく笑い合うことができないのは

辛い。

でも、

仕方がない。

そうなってしまったのだ。

執着すれば、

もっと大切なものを失ってしまう。

そして、

僕は執着してしまうのだ。

しっかりしていないと。

そして、

僕は彼女が執着を最も嫌う事を分かっているのだ。

彼女自身も。

そこに未来はない。

それが、

彼女の正直な生き方であり、

僕の正直な生き方なのだ。

それを彼女に説明する事は出来ない。

彼女自身が状況を作っており、

それを僕は説明する事が出来ない。

これもまた

真実なのだ。

自分を責めるべきではない。

彼女を責めるべきではない。

それは、運命なのだ。

当然の帰結なのだ。

その先に、

一緒にいる未来があるかどうか。

ただ

それだけなのだ。

見てみよう。

焦らず、

飾らず、

偽らず、

見てみよう。

待ってみよう。

未来を。

行き着く先を。