夢を見た。
昔からの気心の知れた友人たちが集り、楽しそうに話をしている。
それを遠くから眺る自分。
懐かしく、
良いなあと思いながら、
どこか居心地が悪い。
僕は、そこに加わらず、じっと見ている。
僕は1人だ。
友人たちから身を隠している。
見つからないように。
早くみんな解散してくれれば良いのに。
そう思っている。
見つけられたいのに、
見つけられたくない。
なんとなく疎ましく感じている。
何故だろうか。
僕は、何かを求めている。
何かを感じている。
そこに何かがあるのではないか、と。
考える。
それを必死で探す。
そして、気づく。
あ、そうか。
そこに初恋の人がいた。
そこに愛する人がいた。
僕は、
何も出来ずに
そこにいるだけなのだ。
大切なものを前にして、
ただそこにいるだけなのだ。
大切なものとは、
結局そういうものなのかもしれない。