gooブログはじめました!

健康的食生活のための情報を発信です。
1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[栄螺]食生活について語ろう

2024年04月21日 | 美容ダイエット

  ◎栄螺・拳螺Top shell/Turban shell さざえ
  リュウテン科の円錐形巻貝で、本州以南の外界に面した水深2m~10mの沿岸海域に海藻類を餌とし生息しています。
殻に突起のあるものとないものがあり波の荒いところで育つものには突起があるものが多いというが定かではありません。一説には棘は波で流されないように体を支えているので、 そのため、波静かな内海で育ったサザエには棘が不要で生えてこないとのことです。 日中は岩陰に潜み、夜になると餌の海藻を求めて活発に動き回る夜行性で蓋を押し上げ、身と角を出してカタツムリのように移動する、ということでよく知られます。  
雌雄異体で3~4年で成熟し軟体の巻いた肝の先端部分にある生殖腺の色が異なり、雌が深緑色、雄が淡黄色として区別しますが、生殖腺は殻の中で通常では観察することができません。この生殖腺のことを俗に「褌ふんどし」「栄螺のしっぽ」ともいわれています。

産卵が水温20℃以上になる6~10月で海藻類に卵が生みつけます。抱卵数は大きさによって異なり、30~290万粒と差があり卵は緑色をして、直径0.2~0.3mmの沈降卵で、水温25℃位で体外受精して約11時間で孵化します。受精後48時間でもう小さな殻が見られています。受精後3~4日程度の浮遊生活をしながら 水深3m前後の海底に落ち着くようです。藻食性で、様々な海藻を食べて成長し寿命は7~8年程度といわれ成熟すると殻高6cm以上になります。成長し、次第に沖合いへと移動しています。殻の口はヘタとも言われている蓋があり、ヘタには身(足)がついて、その部分は黒色です。奥には内臓が見られ、その末端に生殖腺が続いています。貝殻の色は餌にする海藻の種類によって変化し、テングサ類だけ食べていると殻は白ぽい模様になり、アラメやカジメだけを食べると黒褐色になるようです。2年ぐらいまでの殻高が6cm未満の個体は水深10m以深にはあまり生息していませんが、殻高が7.5cm以上の個体では水深30m前後まで生息し、寿命は7年ぐらいと推定しています。日本海のサザエはあまり大きくならず、成長しても殻長10センチほど、太平洋側のものは非常に大きくなり、殻長20cmを超えるものがあります。水の冷たい地域では成長速度が遅くなります。沖縄のサザエには角は見られず砂場でも生息し区別することから朝鮮栄螺ともいわれています。
養殖は、現在、大きく成長させるための藻類の経費が掛かることから完全養殖には至っていないのが現状のようです。市場への多くは稚貝の状態までの人工飼育で海にバラ撒かれ、自力で大きく成長していることになります。

 サザエの名前の由来として和訓栞(わくんのしおり:江戸後期の辞書)には、小さな柄のようなものを多くつけた貝の意とあり古名を細枝家(さざえ)としています。栄螺は、巻貝を意味する螺(にな)と、表面の角が、いかにも栄えているように見えることから栄の字を組み合わせたともいわれています。

栄螺の形などからことわざ(諺)があります。
◇猫にサザエ:大好物なのですが手の出しようがないことの例えで自分では殻から出して食べることはできない。
◇夏のサザエは口ばかり:夏のサザエは痩せていて美味しくないことより「口先だけの人」の意味。旬を過ぎたサザエは身が痩せてしまって、大きさの変わらない殻の口が相対的に大きく見えることから。大口をたたく人や口だけで行動が伴わない人のたとえともする。
◇サザエに金平糖:互いにツノを突き合せて理屈を並べて、自説を譲らない者同士を皮肉った言葉。

ひな祭りには、一般にハマグリですが、関東を中心にひな祭りの縁起物として、サザエを用意する習慣のある地域があります。巻き貝の中でもサザエが縁起物として選ばれた理由は定かではありませんが、漢字で栄螺と書く→さらに三三栄と置き換えられることから、3月3日の雛祭り(桃の節句)に食べることで益々栄えることに通じる、サザエが使われるのは巻き貝であり願い事を叶えるという謂(いわ)れがあるのではないかとも考えられています。古くより食用としており縄文時代の各地の貝塚に見られます。

貝類は世界中に約10万種以上を見出し、日本には9000種(海産6000種)もの貝を発見しています。巻貝腹足綱)は中でもサザエを筆頭として、二枚貝腹足綱)のハマグリやアサリなどの二枚貝(斧足綱)類の2万5千種をはるかに上回る最大のクループで、約8万5千種も存在しています。日本に生息するのは1cm未満のものから重さ1kg以上のものまであります。
貝殻は、ボタン、螺鈿(貝を用いての装飾)の材料にもなります。

日中は、素潜り潜水で、船の上から眼鏡で覗いて採取していますが、夜行性で底引き網でも捕獲しています。サザエの蓋が固く閉じている限りは生きているといわれ、死んだ栄螺では悪臭が感じられ臭いで見分けられます。
大きいものは、直径8cm(孵化後3年)ほどで3月~5月に採取したものが美味しく旬としています。サザエの生での取り出し方は蓋にナイフないしスプーンを差し込むみ 貝の側面に沿わせるようにナイフないしスプーンを動かし、身を切り離すことができます。 貝殻に指を差し込み入れて、貝殻に沿って付いている身を外して中身を取り出します。
肉質は硬くこりこりし食感がよく壷焼き、塩茹で、和え物、刺身、煮込み、缶詰め、燻製とします。牡蠣のような貝毒のリスクも低く新鮮であれば肝も生食できるといいます。
   
100g中でエネルギー89Cal、水分78g、タンパク質19.4g、脂肪0.4g、炭水化物0.8g、灰分1.4g、亜鉛2.2mg、鉄分0.8mg、コレステロール140mgを含みます。
壷焼にした身は軟らかくコラーゲンが加熱により変化したためで、一方、内臓に近い部分の身は生で軟らかいのですが、加熱で少し硬くなるタンパク質でミオゲンMyogen(55~62℃で熱凝固)やミオシンMyosin(45~50℃で熱凝固)というタンパク質のため、コラーゲンとは逆の食感の変化をしています。
旨味がアワビと似ていますが、アワビほどではなくコラーゲンなどの硬たんぱく質が多いため肉質が硬目で、貝類のおいしさの特徴としているコハク酸アワビの2倍程含むといわれ、逆に核酸、タウリン、グリコーゲンは少なめになっているようです。筋肉部分にタウリン1.5g/100g中を含みコレステロール低下、解毒作用があります。

 

ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。

 


この記事についてブログを書く
« [質の良い睡眠]食生活につい... | トップ | [ポリペプチド]食生活につい... »

美容ダイエット」カテゴリの最新記事