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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[脱水症] 食生活について語ろう

2021年07月06日 | 美容ダイエット

・脱水症Dehydration/Anhydration だっすいしょう
  脱水症は、発熱、下痢・嘔吐、高温の環境、重作業、激しい運動によって発症します。
今の季節に熱中症にならないようにといって、報道では単に水分・塩分補給を強調するだけです。水分を必要以上に取ると1,2時間に一度はトイレに駆け込む事態となります。気忙しく、本当はどのような状態を脱水症というのだろう、検査データ的に検証し本当に必要な水分量とかを調べてみました。
◇身体所見で体重減少、血圧・脈拍の変化、起立性低血圧、皮膚乾燥感と緊張度の低下、口腔粘膜の乾燥、血液が減り極度の脱力状態に陥る静脈虚脱です。
◇尿検査は、最も簡単な方法で尿量、尿比重、尿糖(ケトン体)を見ます。脱水では尿量が少なく、尿比重が上がり、尿ケトン体が見られます。
◇血液検査では脱水の影響で血液の濃縮により中心静脈圧↓、Ht(ヘマトクリット)・BUN(blood urea nitrogen尿素窒素)・UA(尿素)↑、TP(血清総タンパク質)、血液浸透圧↑ ヘモグロビン、アルブミン、血清Naが高値になってきます。
腎機能が低下してくる事から、クレアチニン、尿素窒素及びBUN尿素窒素/Crクレアチニン比が上昇するなどの所見から脱水症の診断をしています。脱水状態では尿細管のボーマン嚢とヘンレのループの間の部分にある近位尿細管proximal convoluted tubuleでNa・水と共に尿素の再吸収が亢進します。

全血液中容量中の赤血球容量の割合のヘマトクリットHematocrit値が異常を示す病態で高い値を示す場合は脱水症 ・真性多血症が疑われ、さらに血栓が出来やすくなります。高地居住者などに多く見られます。
低い値では小球性低色素性貧血(MCV[平均赤血球容積]、MCHC[平均赤血球ヘモグロビン濃度]ともに低下) 鉄欠乏性貧血、慢性感染症を疑います。
ヘマトクリット比率は、1日の中でもその比率に変動が生じる値ですので水分の取り方によって変化しています。
【基準値】 女性:33.4~44.9% 男性:39.8~51.9%程度です。 

脱水症状 種類
脱水症状の種類とその対処は
◇高張性脱水(水欠乏性脱水)=5%ブドウ糖液を投与、糖尿病などを考慮して普通の水を使用することもある。
 自分で水分摂取のできない乳幼児や高齢者に多く発汗の亢進、水分摂取の極端な低下などにより、もっぱら水分が不足した状態。
◇等張性脱水(混合性脱水)=生理食塩水
 口渇感のため水分を摂取するのが普通で、等張液の喪失による脱水。
◇低張性脱水(Na欠乏性脱水)=生理食塩水による点滴、急激に補正を行うと脳浮腫・心不全・肺水腫や重篤な中枢神経合併症が起こる危険があるため、2~3日をかけて慎重に補正しなければならない。
 下痢・嘔吐などにより水分の喪失以上に電解質の喪失が著しい状態で、血漿中の電解質濃度および血漿浸透圧の低下を伴う。

 小児が脱水になりやすい理由として、風邪や下痢・嘔吐を生じると、筋肉量が少なく、さらに貯蔵の中性脂肪が少ない上に代謝が活発で糖の利用が激しくなります。グリセロール(中性脂肪)から糖が作られます。しかし小児では糖が不足しやすいために尿ケトン体が出やすいと考えられています。
これらの理由から、風邪の際には低血糖状態あるいは飢餓状態に陥りやすくなり、糖が少ないと水分の吸収が悪いため、脱水を起こしやすいとも考えられます。

体重あたりの必要水分量は乳児で150ml/kg/day、小児では100ml/kg/day、学童で80ml/kg/day、成人で50ml/kg/day程度としています。食事その物にも水分を含んでいますので実際に飲料水として飲む量は成人軽い動作で500mL~1L/dayと思われます。

フルマラソンを走ると一時的には、2~3kgの体重の現象が見られますが減少した量の水分・飲食物の補給すると元の体重に、一晩で回復します。

単にこまめな水分補給と報道するだけでなく、頻繁にトイレにいくことがどんなに大変か、国民の生活状況を正しく把握し、快適な生活を送れる報道を願うばかりです。
栄養バランスの取れた食事で、食事中、食後のお茶の一杯300ccが、熱中症・脱水症から私たちの身体を守ります。




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