emitanの心にうつりゆくもの

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お母さん、娘をやめていいですか? 最終話

2017-03-05 14:23:51 | 2017冬ドラマ
最終話(第8話) 「人形の家」

みっちゃん、ママがママをやめてくれて良かったね\(^o^)/
というラストで良かったと言えば良かったのですが、ママの卒業決意が あっという間に描かれたので、何だか置いてきぼりになってしまったというか・・・
7.5週間も、ゾンビのように美月(波瑠)の前で生き返るモンスターママ・顕子(斉藤由貴)を観てきたので、「モンスター」から「普通の一人の女性」になる変遷をもう少し時間をかけて描いてくれた方が、観ている方はスッと受け入れることが出来たかな?と思いまして・・・。
でも、演じている斉藤由貴さんが、見事に短時間で心の変遷を出していたので、そのおかげで「良かったね」という気持ちに一応なることができたのですけどね。


「だったら殺して、みっちゃんの手で」と言って首を絞めるよう促したり、
トラックの前にフラッと出ていって、間一髪で美月が助けたり・・・
そんなことされたら、美月も家を出るとは言えないですよ
「ママの事はパパが引き受けるって言ったろ」と父・浩司(寺脇康文)は言うけど、「だったら会社も辞めたんだから、ずっと顕子と一緒に行動して見張っていろよ!!」なんて思ったり。
(浩司の事、もう少し丁寧に描いてほしかったな・・・)

そんな美月を松島太一(柳楽優弥)が強引に連れ出してくれて、良かったです。

松島の母・湯川宏美(増田惠子)が「アレで良かったのよ。アンタに相手にされなくて当たり前だって、自分のやったことを思い知った。それで、こんなんじゃいけないって・・・今はね、一人なの。一人だけど何とかやってるの。だから、もう会いに来なくていい。アンタに甘えたくないから。ありがとう太一。元気でね」
と言って、振り向きもせず去っていく姿が、とても寂しいシーンだけど温かく感じたというか・・・。
宏美は、本当は太一を抱きしめたかっただろうに、頼りたかっただろうに・・・
だけど、そうしてしまったら自分のエゴだし、今まで自分が太一にしてきたことを考えたら・・・という思いで、必死に抑えたのかな?
そして、太一の今後の事を考えて、重荷にならないように あえて別れを伝えたのかな?なんて勝手に思いながら、観ていました。

松島 と 宏美の別れを見て、美月も一歩踏み出すことが出来たような。
後藤礼美(石井杏奈)が言っていた「一緒にいない方がお互い楽になるよ、たぶん。でも、お母さんは そう言えない。だから私が先に決めたの、別れて暮らそうって。先生さ、もっと適当にやれば?母親の期待なんて、私、裏切った事しかないよ」という言葉も、刺激になったのかな。

顕子にスムージーを拒否したり、
出勤するのを止めようとする顕子を振り切って出勤したり、
自分が本当に好きなマグカップを探して、顕子が好きなカップとは違うんだと言ったり、
カーテンや照明も、ママと好みが違うと言ったり、
本当はワンピースなんか着たくなかったと言ったり、
顕子の作った人形は時々怖かったんだと言ったり、
十円ハゲがあることを打ち明けたり・・・
掴み合いになって、ビンタしあう二人のケンカは、とても迫力があって、壮絶なものに見えました。
でも、初めて顕子に手加減なく ぶつかった美月は、大人になったように見えたし、
ここで顕子も目が覚めたというか、「美月は人形じゃない」と思うキッカケになったのかな?


それにしても浩司・・・
いきなり「インドネシアでやり直そう」ってねぇ
(顕子が、インドネシアで心身を壊して日本に帰って、美月が看病するという続編は嫌ですよ!?)
でも、浩司が顕子に最後に声を掛けた「俺はずっと君を必要としていた。それだけは本当だ」という言葉が、顕子の心にスッと入ったのかな?
浩司が自分の事をどう思っているのか ずっと知らないままだったけど、これまでも、そしてこれからも必要としてくれる人がいるというのは、顕子にとっては大きな救いになったのでしょうね。


「私も一から始めてみたいの」と、家を売りに出して、退路を断った顕子。

「大事に大事に育ててきたのに、離れた方が喜ばれる。母親なんてバカバカしいものね。もうやーめた!」
「みっちゃんが娘をやめる前に、ママがママをやめるわ」
・・・わがままな顕子らしい言葉でしたが、今回はとても可愛らしく聞こえました!

インドネシアに行く顕子の見送りに行かない美月・・・それで良かったと思います!
「行ってらっしゃい。元気で、顕子さん!」
美月の一筋の涙&微笑みは、ママと離れられる喜びと、ママが身近にいなくなる不安が入り混じったもののように見えましたが、これから自立して頑張って!と応援したくなるようなラストで、良かったです。


いやぁ・・・濃厚なドラマでしたね。
タイトルや事前の売り文句(「モンスターホームドラマ」)で覚悟はしていたのですが、
想像以上に怖くて、でも何だかとてもリアリティがあるというか各キャラクターを演じている俳優さんたちが乗り移っているような感じで見応えがあり、本当にこういう家庭を覗いているような気がして、
とても見入ってしまいました。
全話を通じた感想は、月末までに書きたいと思いますが、
今の時代を描いた、「母娘のパンドラの箱」を開けたチャレンジングな内容で、とても素晴らしかったと思います!
みなさん、お疲れ様でした!!

私も疲れましたぁ
←web拍手です。
※これまでの感想
 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話
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