第3話 「新たな敵・帝国重工が牙をむく!」
佃製作所の社長・佃航平(阿部寛)は帝国重工の宇宙航空部長・財前道生(吉川晃司)に、ロケットエンジンに使うバルブシステムの部品を供給したいと提案し、財前は想定しなかった提案に戸惑う。
財前は社に戻って検討するとしたものの、「中小企業の社長って人種は、いつも全て自分の思い通りになると勘違いしていやがる」とつぶやき、特許使用契約に持ち込むつもりで、佃製作所の弱点を調べさせる。
佃製作所内では、先々を見据えた部品供給にするか、何もせずにお金が確実に入ってくる特許使用契約にするかとで意見が分かれ、技術開発部で主力商品・ステラエンジンを担当している真野賢作(山崎育三郎)らは反発して航平に直談判するが、航平は「特許で何もせずに儲けて、それで何が残る?俺は自分で作ったエンジンでロケットを飛ばしたいんだ。それをうちの会社でやってみたいんだ。確かに俺は研究畑出身の技術屋だ。経営者としては判断を間違う事もあるかもしれない。だがな、俺は今までこうやって会社を経営してきた。佃製作所はメーカーなんだ。作ってこそ意味があるんだ。俺たちみたいな中小企業があの帝国重工相手に大型水素エンジンのバルブシステムを供給出来たら凄いと思わないか?俺はどうしてもやってみたい。信じてくれ。必ず成功させるから」と説得しようとし、営業第2係長・江原春樹(和田聰宏)が「社長がこの方針を決めた時、少しでも俺たちの事を考えていただけましたか?」と尋ねると、航平は上手く答えられない。
真野ら社員数名は、タカモリ電工からヘッドハンティングの話が来て、移籍を考え始めていた。
その事を知った技術開発部長・山崎光彦(安田顕)は、自身が7年前に業界最大手・アスロテクニカから佃製作所に移った理由を語り出して、その時に航平が「君には夢あるか?俺にはある。今は小型ボートだけど、いつか自分の作ったエンジンで、秒速11キロの壁を超えて地球の重力を脱出できるロケットを大空に飛ばしたいんだ。俺は絶対にやるぞ!」と話すのを聞いて、大手の看板や高い給料より自分の手でものづくりの出来るこの会社の方が自分に合っていると思って転職を決意した事を打ち明ける。
財前は、佃製作所内でヘッドハンティングなどで内部がもめているという情報が入り、それをネタに特許使用契約に持ち込もうと佃製作所へ出かける。
すると航平は「工場を見せずに部品供給を検討してくれなんて、それじゃあ結論出せないですよね」と言って社内を案内し始める。
技術開発部では、クリーンルームが空気浮遊粉じんの清浄度が極めて高い「レベル5」である事を告げ、粗悪なものが混じって大事故に繋がらないよう細心の注意を払っている事を説明する。
そして、手作業で加工や溶接をしていることを明かし、そのことによって考えるヒントが生まれ、組上げる前に設計の拙い所が分かったりして、コンピューター制御の自動機よりも融通が利き、結果的に作業能率が上がると説明する。
それを実証するために、水素エンジン用のバルブパーツを仕上げる作業を、目の前で手作業で真野らにやらせて、自動機で30分で仕上げたものと比較してもらい、手作業で仕上げたものには乱反射が全くなく面精度を極限まで高めている事を見せ、この精度こそが正確かつ安全にロケットを飛ばす佃製作所の技術であると説明して、航平は「穴を開ける、削る、研磨する。技術がいくら進歩してもそれがものづくりの基本だと、私は思います」と話す。
財前は航平に、なぜ町工場でロケットエンジンのバルブを作ろうと思ったのかを尋ねると、航平は「強いて言えばチャレンジですかね。ロケットに搭載する技術は、ネジ一本に及ぶまで最高の信頼性が要求される。そういう研究は今後の生産活動に必ず活きてくるはずです。難しいからこそやる価値があるんだ。どんな難問にも必ず答えがある。挑戦すれば必ずその答えを見つけ出せる。私はそう信じているんです」と話し、財前は「思い出しました。私も帝国重工に入りたての頃は、あなたと同じ気持ちだった。だがいつの間にか仕事や義務に追われて、そういう情熱を忘れていました。どうやらここは、私の知ってる中小企業とは違うようだ」と話して去っていく。
帝国重工を上回る佃製作所の技術力を次々と目の当たりにした財前は、上司である本部長・水原重治(木下ほうか)に佃製作所からの部品供給を検討してほしいと進言して・・・
というような内容でした。
※私は原作やwowow作品を見ていません。
財前の実家も町工場だったのですね。
スーツ姿が多いから、てっきりただ上から指示するだけの、下々の事はほとんど知らない管理職なのだと思っていたけど、バルブシステムの部品一つ一つの製作過程が頭に入っていて、一つ説明を聞くだけでその内容の重要なポイントが理解できる人のようで・・・
単なる「中小企業を下に見る大企業の嫌な奴」ではなくて、高い技術力は認めるという理性の持ち主で良かったです。
財前も「ロケットバカ」と言ったら言葉は悪いかもしれないけど、「自分が手掛けたロケットを絶対に安全に宇宙に飛ばしたい。成功したい」と強く願っている人なのでしょうね。
だから、より精度の高い佃の技術を取り入れて、少しでもリスクを減らして成功させたいと思って、佃からの部品供給へ舵を変換したのかな。
上司・水原は、そういう人ではなさそうだけど・・・
少しでもリスクは小さい方がいいのは間違いないけど、「内製化」という社の方針もありますし。
どう決着していくのか、とても気になります!
反発する真野ら社員の気持ちも分からないでもなく・・・
少人数の企業なら夢を追う社長の気持ちが優先しても仕方がないかもしれないけど、佃製作所は中小企業とはいえ、ある程度従業員はいますからね。
自分が頑張って成果を上げても、給料がほとんど上がらなかったら、私も面白くないと思うかも
先々の事を見据えれば佃や山崎が語っている「夢」も必要で、それが発想力や技術力の進歩=会社の発展に繋がるのだろうけど・・・
航平がもう少し求心力というかカリスマ性があるといいのでしょうけどね
それでも、航平語録には、ちょいちょい良い言葉が・・・
「佃製作所はメーカーなんだ。作ってこそ意味があるんだ」
「いつか自分の作ったエンジンで、秒速11キロの壁を超えて地球の重力を脱出できるロケットを大空に飛ばしたい」
「難しいからこそやる価値があるんだ。挑戦すれば必ずその答えを見つけ出せる」
・・・航平の思いがどこまで届くのか、これからも楽しみです!
←web拍手です。
※これまでの感想
第1話 第2話
※公式HP(こちら)
佃製作所の社長・佃航平(阿部寛)は帝国重工の宇宙航空部長・財前道生(吉川晃司)に、ロケットエンジンに使うバルブシステムの部品を供給したいと提案し、財前は想定しなかった提案に戸惑う。
財前は社に戻って検討するとしたものの、「中小企業の社長って人種は、いつも全て自分の思い通りになると勘違いしていやがる」とつぶやき、特許使用契約に持ち込むつもりで、佃製作所の弱点を調べさせる。
佃製作所内では、先々を見据えた部品供給にするか、何もせずにお金が確実に入ってくる特許使用契約にするかとで意見が分かれ、技術開発部で主力商品・ステラエンジンを担当している真野賢作(山崎育三郎)らは反発して航平に直談判するが、航平は「特許で何もせずに儲けて、それで何が残る?俺は自分で作ったエンジンでロケットを飛ばしたいんだ。それをうちの会社でやってみたいんだ。確かに俺は研究畑出身の技術屋だ。経営者としては判断を間違う事もあるかもしれない。だがな、俺は今までこうやって会社を経営してきた。佃製作所はメーカーなんだ。作ってこそ意味があるんだ。俺たちみたいな中小企業があの帝国重工相手に大型水素エンジンのバルブシステムを供給出来たら凄いと思わないか?俺はどうしてもやってみたい。信じてくれ。必ず成功させるから」と説得しようとし、営業第2係長・江原春樹(和田聰宏)が「社長がこの方針を決めた時、少しでも俺たちの事を考えていただけましたか?」と尋ねると、航平は上手く答えられない。
真野ら社員数名は、タカモリ電工からヘッドハンティングの話が来て、移籍を考え始めていた。
その事を知った技術開発部長・山崎光彦(安田顕)は、自身が7年前に業界最大手・アスロテクニカから佃製作所に移った理由を語り出して、その時に航平が「君には夢あるか?俺にはある。今は小型ボートだけど、いつか自分の作ったエンジンで、秒速11キロの壁を超えて地球の重力を脱出できるロケットを大空に飛ばしたいんだ。俺は絶対にやるぞ!」と話すのを聞いて、大手の看板や高い給料より自分の手でものづくりの出来るこの会社の方が自分に合っていると思って転職を決意した事を打ち明ける。
財前は、佃製作所内でヘッドハンティングなどで内部がもめているという情報が入り、それをネタに特許使用契約に持ち込もうと佃製作所へ出かける。
すると航平は「工場を見せずに部品供給を検討してくれなんて、それじゃあ結論出せないですよね」と言って社内を案内し始める。
技術開発部では、クリーンルームが空気浮遊粉じんの清浄度が極めて高い「レベル5」である事を告げ、粗悪なものが混じって大事故に繋がらないよう細心の注意を払っている事を説明する。
そして、手作業で加工や溶接をしていることを明かし、そのことによって考えるヒントが生まれ、組上げる前に設計の拙い所が分かったりして、コンピューター制御の自動機よりも融通が利き、結果的に作業能率が上がると説明する。
それを実証するために、水素エンジン用のバルブパーツを仕上げる作業を、目の前で手作業で真野らにやらせて、自動機で30分で仕上げたものと比較してもらい、手作業で仕上げたものには乱反射が全くなく面精度を極限まで高めている事を見せ、この精度こそが正確かつ安全にロケットを飛ばす佃製作所の技術であると説明して、航平は「穴を開ける、削る、研磨する。技術がいくら進歩してもそれがものづくりの基本だと、私は思います」と話す。
財前は航平に、なぜ町工場でロケットエンジンのバルブを作ろうと思ったのかを尋ねると、航平は「強いて言えばチャレンジですかね。ロケットに搭載する技術は、ネジ一本に及ぶまで最高の信頼性が要求される。そういう研究は今後の生産活動に必ず活きてくるはずです。難しいからこそやる価値があるんだ。どんな難問にも必ず答えがある。挑戦すれば必ずその答えを見つけ出せる。私はそう信じているんです」と話し、財前は「思い出しました。私も帝国重工に入りたての頃は、あなたと同じ気持ちだった。だがいつの間にか仕事や義務に追われて、そういう情熱を忘れていました。どうやらここは、私の知ってる中小企業とは違うようだ」と話して去っていく。
帝国重工を上回る佃製作所の技術力を次々と目の当たりにした財前は、上司である本部長・水原重治(木下ほうか)に佃製作所からの部品供給を検討してほしいと進言して・・・
というような内容でした。
※私は原作やwowow作品を見ていません。
財前の実家も町工場だったのですね。
スーツ姿が多いから、てっきりただ上から指示するだけの、下々の事はほとんど知らない管理職なのだと思っていたけど、バルブシステムの部品一つ一つの製作過程が頭に入っていて、一つ説明を聞くだけでその内容の重要なポイントが理解できる人のようで・・・
単なる「中小企業を下に見る大企業の嫌な奴」ではなくて、高い技術力は認めるという理性の持ち主で良かったです。
財前も「ロケットバカ」と言ったら言葉は悪いかもしれないけど、「自分が手掛けたロケットを絶対に安全に宇宙に飛ばしたい。成功したい」と強く願っている人なのでしょうね。
だから、より精度の高い佃の技術を取り入れて、少しでもリスクを減らして成功させたいと思って、佃からの部品供給へ舵を変換したのかな。
上司・水原は、そういう人ではなさそうだけど・・・
少しでもリスクは小さい方がいいのは間違いないけど、「内製化」という社の方針もありますし。
どう決着していくのか、とても気になります!
反発する真野ら社員の気持ちも分からないでもなく・・・
少人数の企業なら夢を追う社長の気持ちが優先しても仕方がないかもしれないけど、佃製作所は中小企業とはいえ、ある程度従業員はいますからね。
自分が頑張って成果を上げても、給料がほとんど上がらなかったら、私も面白くないと思うかも
先々の事を見据えれば佃や山崎が語っている「夢」も必要で、それが発想力や技術力の進歩=会社の発展に繋がるのだろうけど・・・
航平がもう少し求心力というかカリスマ性があるといいのでしょうけどね
それでも、航平語録には、ちょいちょい良い言葉が・・・
「佃製作所はメーカーなんだ。作ってこそ意味があるんだ」
「いつか自分の作ったエンジンで、秒速11キロの壁を超えて地球の重力を脱出できるロケットを大空に飛ばしたい」
「難しいからこそやる価値があるんだ。挑戦すれば必ずその答えを見つけ出せる」
・・・航平の思いがどこまで届くのか、これからも楽しみです!
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※これまでの感想
第1話 第2話
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