美と知

 美術・教育・成長するということを考える
( by HIGASHIURA Tetsuya )

クラス通信 2010年10月5日

2010年10月05日 | クラス通信Ⅳ(A組高2~高3)
◆プロの条件
スポーツの世界に限らず、一般社会のさまざまな場面で責任ある仕事を行い、報酬を得ることは、そのことによってすでにプロでなければなりません。 しかし、現実にはプロとしての自覚が無い人がたくさんいます・・・

プロとはどういう人のことをいうのでしょうか。

 プロは「高い目標設定が出来る人」です。この程度でいいだろうと、目標をできるだけ低く設定(マニュアルどうり)してしまうのはアマです。

 プロは自分で高い目標を持って、その目標に「責任を持って向かっていく強い意欲がある人」です。そして、「達成するまでがんばれる人」です。途中であきらめないから、いい仕事をやり遂げ、結果を出すことができます。
 
 プロは十分な「準備をする人」です。絶対に成功するという責任を自分に課して、徹底して準備をします。準備に準備を重ね、自分を鍛えて勝負の場に臨むから成功するのです。アマはほどほどの準備で、まあ上手くいけば勝てるだろうぐらいの安易な気持ちで勝負に臨みます。この差が確実に勝敗の差になって表れます。

 プロは「大いなる力」を信じています。人智をはるかに超えた大いなる力。そういう大いなるものに対する畏敬の念を持ち、その大いなる力がどうしたら自分に微笑むのかを意識して生きています。

 プロは自分を支えてくださっている人たちへの「感謝の念」を深く持っています。

 プロであるためには高い能力が不可欠です。その高い能力を獲得するために時間とお金を惜しまない人がプロになれます。自分自身を磨くことに投資を怠る人は決してプロにはなれません。
 
 大学を卒業して、仕事をしだしたからといってすぐにプロ扱いされるのではありません。高校生の今、そして、大学時代を通して、どれだけ自分の思いを大切にして、自分を鍛えていったかということがプロとアマの違いとなって将来現れていきます。
また、仕事におけるプロということは、人間として一流の風格を備えた人間となれるかどうかということでもあります。

 高い志を持って、今自分ができることをしっかりと取り組む姿勢が、その人を鍛え、プロの姿勢をやしなうこととなります。自分なりのプロ意識を持とうではありませんか。

 A組の君たちが、社会でどの分野に進んでいくにしても、多くの人から慕われるような人格を持った、プロ意識のある人物となってほしいと心から願っています。

さあ来週から中間試験が始まります。 君はどんな姿勢で臨みますか?
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クラス通信 2010年9月21日

2010年09月21日 | クラス通信Ⅳ(A組高2~高3)
◆若さ
若いときに、若さなんて意識することもありません。

でも、年齢を重ねて経験知が増え、物事への興味や驚きが減り、生活のパターンが決まっていくにしたがい人間の精神が老いる、ということを知っておいてください。

アンチ・エイジングということが良く言われますが、内面のアンチ・エイジングを大切にしてください。

本当の若さを知らないと、人間は10代でも老いていきます。
挑戦の気持ちを持ち続け、感動の心を大切に、いつまでも燃焼していきたいですね。

下記の詩をサミュエル=ウルマンは70歳ぐらいのときに書いたそうです。
君はどう読みますか?


「青春」     サミュエル=ウルマン・作  作山宗久、宇野 収・訳


青春とは人生のある期間ではなく、
心の持ちかたを言う。
薔薇(ばら)の面差(おもざ)し、紅(くれない)の唇(くちびる)、しなやかな手足ではなく、
たくましい意志、豊かな想像力、炎(も)える情熱をさす。
青春とは人生の深い泉の清新さをいう。

青春とは臆病さを退ける勇気、
安きにつく気持ちを振り捨てる冒険心を意味する。
ときには、20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。
年を重ねただけでは人は老いない。
理想を失うとき初めて老いる。   
歳月は皮膚にしわを増すが、情熱を失えば心はしぼむ。
苦悩・恐怖・失望により気力は地に這(は)い精神は芥(あくた:ゴミ)になる。

60歳であろうと16歳であろうと人の胸には、
脅威に魅(ひ)かれる心、おさな児のような未知への探究心、
人生への興味の歓喜がある。
君にも吾にも見えざる駅逓(えきてい:アンテナ)が心にある。
人から神から美・希望・よろこび・勇気・力の
霊感を受ける限り君は若い。

霊感が絶え、精神が皮肉の雪におおわれ、
悲嘆の氷にとざされるとき、
20歳であろうと人は老いる。
頭(こうべ)を高くあげ希望の波をとらえる限り、
80歳であろうと人は青春にして已(や)む。




青春とは、心の若さである。 (角川文庫―角川文庫ソフィア)
サムエル ウルマン
角川書店

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クラス通信 2010年7月21日

2010年07月21日 | クラス通信Ⅳ(A組高2~高3)
◆高2の夏休み
 2Aの1学期は、ディベート大会で素晴らしい結果を残すことができました。A組の一人一人の能力の高さを物語っています。この勢いで2学期もこれからの学校生活も積極的に楽しんでいきましょう。
さて、高校生活もここで折り返し点です。残り半分の高校生活を、目標を持って迎えることができるようにこの夏休みを生かしてほしいと願います。

 人には「肉体としての生命」と、「人格としての生命」があります。スポーツは肉体としての生命を徹底して鍛えることで本来人格をも形成します。運動部で頑張っている人は、この夏休み、そこまで深く自分を鍛えてください。さまざまな活動に取り組んでいる人は、自分の人格(人間としての構え)ということをしっかり意識してみてください。

本を読んでください。自分の生活経験知や学校で習う知識だけでは小さいのです。本を通しての大きな出会いを見つけてください。出会いはその人を大きくします。その人の人生観を揺さぶるような出会いだって本の中にあるかもしれないのです。

 毎日、英語の勉強をしてください。文法の復習・暗記、単語・熟語の徹底暗記、・・・クラブでどんなに疲れても、毎日集中して英語に取り組んでください。クラブ活動で疲れるのは当たり前です。勉強をしない言い訳にはなりません。
 物事をしなくてもいい理由は捜せばいくらでも見つかります。でも、自分の大切な将来のために、自分の今の自由な時間を投入して準備をしていくということの大切さ、意義をしっかりと考えてください。

努力です。がんばりきる精神力が、未来の君の大きな人格を形成するのです。
夏休みはクラブ活動、宿題はもちろんですが、読書や一斉テスト、英語検定の準備など、君の誠実な取り組みを試すチャンス、人格形成そのものなのです。

自分としっかり向き合って、充実したいい夏休みを過ごしてください!

・物事をしない言い訳をさがさない。
・ひとつの勝負を大切にしない者は、すべての勝負を失う。


◆ 夏休みには本を読もう。出会いは人間を大きく成長させます。社会を知り、優れた先人を知り、自分を見つめるチャンスです。 

「知」のソフトウェア (講談社現代新書 (722))
立花 隆
講談社

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『知のソフトウェア』立花隆、講談社現代新書、660円
   今私たちは何を学び、どんな力をつけなければならないのか・・・この本を読みながら考えてみよう。

物の見方考え方 (PHP文庫 マ 5-3)
松下 幸之助
PHP研究所

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『物の見方考え方』松下幸之助、PHP文庫、467円
   松下幸之助を知らない人いますか。この人の本はたくさん出版されています。どれも私たちに気づきを与えてくれます。人間として働く意味を考えることができます。

成功への情熱―PASSION (PHP文庫)
稲盛 和夫
PHP研究所

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『成功への情熱』稲盛和夫、PHP文庫、552円
   日本のベンチャー企業第1号ともいえる京セラ、そしてKDDIの創業者です。働くということと、人間として生きるということを自然の摂理の中で成し遂げた稲盛氏の人間学。思いを実現するのは高い志と人間としての思いやりだということを考えます。

座右のゲーテ -壁に突き当たったとき開く本 (光文社新書)
齋藤 孝
光文社

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『座右のゲーテ』斉藤孝、光文社新書、700円
   具体的に教養高く人間力を高める方法を、ゲーテという知の巨人を手がかりに考えていくことができます。生き方に迷っている君、もう一度自分を見つめなおしたい君、ぜひ読んでみよう。

大河の一滴 (幻冬舎文庫)
五木 寛之
幻冬舎

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『大河の一滴』五木寛之、幻冬舎文庫、476円
   がんばれない人生がある。前向きに力強く生きたいけど、今の自分の生き方はダメなのではないか・・・誰もがマイナス思考になるときがある。でもそんなマイナス思考の中にも勇気と希望を見つけ出すことができる・・・この本にはそんなメッセージがたくさんあります。生き方いろいろ・・・

◆自分の人生を変えるような本との出会いがあります。500円で買える本の価値は、私たちの心の中で、値段がつけられないぐらいの大きな価値を生むのです。そんな本に出合える人生は幸せです。

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クラス通信 2010年6月29日

2010年06月29日 | クラス通信Ⅳ(A組高2~高3)
◆ 各人の構えはできていますか。
「勉強とは単によい点数をとるためにしているのではない。自分を律し、自分を鍛え、自分の生き様を見つけるために勉強・試験に臨むのである。」ということを今一度考えてみてください。学習・試験にどう取り組むかは、君の「生き方」そのものなのです。
日々の家庭学習は、将来の自分への投資です。
自分の自由に使える時間を、テレビを見たり、遊んだり・・・と浪費してしまうのか、将来の「自分のこうありたいという姿」に向かって日々努力を積み重ねるのか・・・
その日々のわずかな差は、実は一生埋まりません。二十歳前後の努力の厚みこそが人間のベースなのです。それ以降の努力は、そのベースの上に上乗せしているのです。

◆『自助論』(サミュエル・スマイルズ著・竹内均訳)より抜粋
「人間の優劣は、その人がどれだけ精一杯努力してきたかで決まる。怠け者は、どんな分野にしろ、優れた業績を上げることなどとうていできない。骨身を惜しまず学び働く以外に、自分を磨き、知性を向上させ、よき人生を実現する道はない。」

「最大限の努力を払ってでも勤勉の習慣を身につけなければならない。それさえできれば、何事においても進歩や上達は目に見えて早くなるだろう。また「習うより慣れろ」の言葉通り、同じことを何度も反復練習する必要がある。それなしには、たとえどれほど簡単な技術であろうと、ものにはできない。逆に、繰り返し訓練を積めば、どんなに困難な目標でも必ず達成できる。」

「進歩の速度は実にゆっくりしている。偉大な成果は、決して一瞬のうちに得られるものではない。そのため、一歩ずつでも着実に歩んでいくことができれば、それを本望と思わねばならない。」

「どんな逆境にあっても希望を失ってはならない。いったん希望を失えば、何ものをもってしてもそれに代えることはできない。しかも、希望を捨てた人間は人間性まで堕落してしまう。」

「日々のありふれた仕事をきちんと果たしていくことで、人間はより高い能力を身に着けることができる。」

「われわれを助けるのは偶然の力ではなく、確固とした目標に向かって粘り強く勤勉に歩んでいこうとする姿勢なのだ。」

担任はいつも応援しています。がんばれ!
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クラス通信 2010年6月22日

2010年06月22日 | クラス通信Ⅳ(A組高2~高3)
◆可能性
 校外HRも終わりました。一生懸命ディベートに取り組んでいました。特にクラス代表になったメンバーはクラスの期待を背負ってよくがんばってくれました。そして、応援も最高でしたよ!

親睦も深まったことと思います。この調子で1学期後半も気持ちよく過ごそうではありませんか。

面談等を通して、自分の進路のことについて多くの人が考え始めていることを実感しました。クラスの集団では見えにくい君達一人一人の人柄も感じることができました。素晴らしい個人がそろっています。

 高校2年生の今は可能性の時期であり、選択の時期です。今の選択と努力が、それからの50年、60年の人生を大きく左右します。人生は努力によっていつでも軌道修正ができます・・・しかし、後になればなるほどそれは難しくなります。弁護士、マスコミ、技術者、医者、ビジネスマン・・・いろいろな可能性が今はあります。

高校時代は人生について一番考えがいがある時期です。高校を卒業してどこか大学に入ったとたん、その軌道修正には大変なエネルギーが必要となりますが、高校時代であれば、勉強のウェイトを少し調整するだけですむのです。
今、自分のやりたいことは何かをしっかりと見つめてください。
そして、これが一番と思えることがあれば粘り強く行動してみてください。
計画を立てるのはあくまでも自分自身です。やってみて、計画通りに行かない・・・計画よりも遅れてしまう・・・いろいろとあります。その時はその時です。軌道修正すればよいのです。
大切なことは、「物事をしないための理由を探してはいけない。」ということです。

物事をしないための理由はいくらでも見つかります。「今日はクラブがしんどかった。」「今日はどうしても見たいテレビがある。」「友達と遊ぶ約束をした。」「学校の課題が忙しい。」・・・というように、いくらでも出てくるのです。
もし、そういう気持ちになった時に、「あっ! 物事をしないための理由を探してはいけないな」と自分を抑える気持ちが少しでも働くようになると、これは人生の大きな差となっていくのではないでしょうか。

本気で自分を見つめ、そして大いに悩んでください。
しっかり勉強し、いい友達を求め、いい本を読み・・・出来ることをしっかりとやっていく。

自分自身に求める心が強いと必ずいい出会いが生まれます。その出会いの中でこそ、自分の生き方が見えてきます。きっと!!

人生の乗り換え切符は簡単には手に入りませんよ・・・「人生二度なし」です。
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